文字サイズ

    「晴れなのに」決壊恐れ、相次ぐ避難指示に不安

    • 避難所で不安そうな表情を浮かべる住民ら(11日午後4時50分、広島県東広島市八本松町正力の市立磯松中で)
      避難所で不安そうな表情を浮かべる住民ら(11日午後4時50分、広島県東広島市八本松町正力の市立磯松中で)

     11日午後、広島県東広島市などで、ため池などが決壊する恐れがあるとして、相次いで出された避難指示。豪雨がようやく過ぎ去り、復旧に向けて動き出そうとした被災地に衝撃が走った。

     「この先、決壊の恐れがあります」。東広島市八本松町正力地区の交差点では、警察官が拡声機で呼びかけ、各地区をパトカーで回って避難誘導した。

     避難所となった市立磯松中へ向かう道路は渋滞し、歩いて逃げる人も続いた。正力団地の60歳代主婦は、「警察官の声で指示を知った。車で逃げようと思ったけど、渋滞しているというので歩いてきた」と避難所へ急いだ。

     製造業の男性(46)は職場から引き返して、妻(48)と合流。「ずっと山から水が流れていたので、心配していた」と自宅の方向を見つめていた。

     体育館には大勢の住民が集まり、不安そうな表情で汗をぬぐったり、うちわであおいだりして暑さをしのいでいた。

     妻と2人で乗用車に乗って避難した無職の男性(68)は「時間がたって氾濫した府中町の榎川の例もある。まさか決壊することはないだろうが」と心配そうな表情を浮かべた。

     82歳の主婦は「お天気が続いていたので、避難と言われてびっくり」と驚いた様子だった。

     東広島市河内町中河内では、ため池が決壊するおそれがあるとして、避難指示を出した。約2時間後に解除されたが、河内支所内に設置された避難所でも、地元の人たちが不安そうに身を寄せた。

     池から南に位置する河内小にいた職員は、緊急メールが入る前に地元の人からの情報が入り、放課後児童クラブにいた子ども約10人とともに避難した。同小の東田宏昭校長は「先日の雨がすごい量だったため、そういった可能性もあるかと思ったが、まさか本当に避難することになるとは」と驚いていた。

     また、小学校付近に住む女性(74)は、メールが入ってから歩いて避難してきた。「こんな晴れわたっているのに決壊するかもしれないと聞いて、びっくりしながらここに来た。自宅に早く戻りたい」と解除が出るのを待っていた。

     このほか、広島市を流れる矢野川の水位が上昇するおそれがあるとして、安芸区矢野東の梅河うめごう団地での行方不明者の捜索が中断された。(松田祐哉、有留貴博)

    2018年07月12日 11時11分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    おすすめ
    PR
    今週のPICK UP
    PR
    今週のPICK UP
    ハウステンボス旅行など当たる!夏休み特集