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    海賊版サイトが悪用、CDN大手に記事削除命令

     ウェブサイトへのアクセスを効率よく処理するサービス(CDN)を巡り、東京地裁は9日、肖像権など人格権を侵害するサイトにサービスを提供していたとして、CDN事業者大手、米クラウドフレア(本社・サンフランシスコ市)に対し、記事の削除と発信者情報開示の仮処分を命じた。同社のサービスは「漫画村」など多くの海賊版サイトに悪用されており、今後、著作権侵害でも同様の申し立てが認められれば海賊版サイト対策にも影響を与えそうだ。

     申し立てを担当した山岡裕明弁護士によると、対象となったのは無断撮影の写真や人格権を侵害する記事を掲載した日本語のサイト。クラウドフレアはこのサイトの一時的なデータを自社サーバーに保存し、サイトの「代理」としてユーザーに閲覧させているが、「我々はサイトの情報そのものを削除することはできない」などと主張していた。これに対し同地裁は直接、権利侵害情報を発信していなくても、その情報の媒介者も一定の場合に権利を侵害しているとみなされると判断した。

     山岡弁護士は「CDNが使えなくなればアクセスを安定的に処理できなくなり、サイト運営は事実上不可能になる」としている。クラウドフレアは顧客の身元を明かさないことが多く、海賊版サイト運営者に対する削除や損害賠償請求などの壁となってきたが、山岡弁護士は「今後、著作権侵害についても同様の申し立てを検討する」としている。

     クラウドフレアの話「我々がサービスを終了しても、記事を見られなくなるわけではなく、(速度が遅くなるなど)配信を非効率にするだけ。対応は今後決める」

    2018年10月10日 09時05分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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