北の漂着船、最多ペース…北海道などで違法操業

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北海道利尻町の海岸に漂着し、港に保管されている木造船(8日)
北海道利尻町の海岸に漂着し、港に保管されている木造船(8日)

 日本海沿岸で北朝鮮籍とみられる木造船の漂流・漂着が今年も相次いでいる。これまでに89件が確認され、過去最多だった昨年の104件に迫る。日本の排他的経済水域(EEZ)内では、密輸による外貨獲得などが目的とみられる北朝鮮漁船の違法操業が確認されている。海上保安庁は漂流・漂着船の多くがこうした漁船とみている。秋以降は北海道付近に集中しており、同庁は警戒を強めている。

 海上保安庁によると、今年の北朝鮮籍とみられる船の漂流・漂着は9日時点で89件。11月末時点で59件だった昨年を上回っている。このうち5件で計12人の遺体が確認されている。

 漂流・漂着は日本海で西からの季節風が強まる秋から冬にかけて増える傾向にある。今年も1、2月に計35件確認された後、各月1桁台で推移し、今月は9日時点で27件と急増している。

 今年は秋以降に北海道への漂流・漂着が目立っている。9月以降の40件のうち、8割超の33件が北海道で発見された。昨年は年間6件だった。今月1日には利尻島西岸の利尻町の海岸に全長約15メートルの木造船が漂着。稚内海上保安部によると、船内からコメとイカが入った麻袋が見つかった。

 背景にあるのが、北朝鮮漁船の操業エリアが変化したとみられることだ。

 昨年は能登半島沖のEEZ内の好漁場「大和やまとたい」での違法操業が問題化した。

 これを受け、同庁は漁が本格化する前の今年5月から巡視船数隻を周辺海域に配備し、警備を強化。さらに、水産庁などによると、夏以降は好漁場の海域が大和堆より北側に広がっており、8月以降は北海道西方海域のEEZ内で大量の漁船が確認されている。

 違法操業について、北朝鮮情勢に詳しい関西大の李英和リヨンファ教授は「密輸による外貨獲得が目的」と指摘。北朝鮮では経済制裁後も貿易会社や金融業者が中国元などの外貨を獲得してきたという。

 しかし、制裁の長期化で最近はそれも厳しくなっており、中国などの民間業者に海産物を輸出して外貨を不法に得ているという。李教授は「経済制裁が続く限り、北朝鮮は密輸や違法操業に頼らざるを得ない状況が続く」と話している。

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48831 0 国内 2018/11/12 18:25:00 2018/11/12 18:25:00 2018/11/12 18:25:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181112-OYT1I50017-T.jpg?type=thumbnail

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