中東代理店に110億円…日産の「機密費」から

無断転載禁止
メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

ゴーン被告
ゴーン被告

 日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告(64)を巡る特別背任事件に絡み、ゴーン被告が2009~17年、中東5か国の販売代理店などに対し、日産の「機密費」から総額約1億ドル(現在のレートで約110億円)を支出していたことが関係者の話でわかった。サウジアラビアの知人側に送金された計1470万ドル(同約16億円)も含まれており、東京地検特捜部は、各国に捜査共助を要請し、支出の経緯などを調べている。

 関係者によると、「機密費」は「CEO reserves(積立金)」と呼ばれる資金。日産の最高経営責任者(CEO)だったゴーン被告が08年12月頃、部下らに指示して創設させたとされ、CEOの判断で支出できる。

 ゴーン被告は、日産の連結子会社「中東日産会社」(アラブ首長国連邦=UAE)から中東各国に機密費を支出させていた。計約1億ドルの内訳は、サウジのほか、オマーン計3500万ドル(現在のレートで約39億円)、レバノン計2040万ドル(同約22億円)、UAE計2560万ドル(同約28億円)、カタール計250万ドル(同約3億円)。サウジの知人側には09年から、他の4か国には11年からそれぞれ送金が始まったという。

 送金先は各国で日産車販売に携わる代理店などで、「販売奨励金」などの名目だった。中東日産の担当者は取材に対し、「販売実績に応じた必要経費は中東日産の判断で支払っていたが、ゴーン被告から別途、『支払え』との指示があった。提供の趣旨が不明確だった」と証言する。

 オマーンとレバノンでは、いずれもゴーン被告の別の知人が経営に関与する会社に支払われていた。特捜部は、業務とは関係のない支出だった可能性もあるとみて捜査している。

 ゴーン被告は08年10月、私的な投資で生じた評価損約18億5000万円を日産に付け替えた上、09年6月~12年3月、この投資を巡る信用保証で「保証料」など約30億円を負担したサウジの知人の会社に計約16億円を送金したとして会社法違反(特別背任)容疑で再逮捕された。

 特捜部は、ゴーン被告が保証料に対する穴埋めや謝礼などの趣旨で日産側の資金を流出させたとみている。ゴーン被告は今月8日に東京地裁で開かれた勾留理由開示の法廷で「知人は日産に対して極めて重要な業務を推進してくれたので、関係部署の承認に基づいて、相応の金額の対価を支払った」と容疑を否認。弁護人によると、中東各国への支出は、「販売実績に応じ、奨励金として資金を支出していた」として正当だったと説明しているという。

9880 0 国内 2019/01/11 08:50:00 2019/01/21 12:04:28 2019/01/21 12:04:28 日産自動車は三菱自動車の株式の34%を取得して筆頭株主になることを正式に発表したカルロス・ゴーン氏。横浜市内で。2016年5月12日撮影。日産自動車代表取締役会長のゴーン容疑者の役員報酬を巡る有価証券報告書の虚偽記載事件で、ゴーン容疑者とともに金融商品取引法違反容疑で逮捕された代表取締役のグレッグ・ケリー容疑者が、複数の執行役員らに虚偽記載を指示していたことが関係者の話でわかった。2018年11月20日夕刊「逮捕の取締役「虚偽」指示 日産ゴーン会長逮捕 執行役員ら司法取引」掲載。 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20190111-OYT1I50010-T.jpg?type=thumbnail

おすすめ記事

アクセスランキング

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
発言小町
OTEKOMACHI
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
The Japan News
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ