ゴーン被告が「突然払えと指示」選択の余地なし

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 会社法違反(特別背任)などで11日に追起訴された日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告(64)は、個人的な投資を巡る信用保証に協力してもらったサウジアラビアの実業家に対し、日産の「機密費」を不正に支出したとされる。支出に関わった複数の日産関係者は取材に対し、「ビジネスには一切関係なく、不要な支出だった」と証言した。

 「上(ゴーン被告)から突然『払え』と指示が来た。支払う理由はなかったが、選択の余地はなかった」。日産の連結子会社「中東日産会社」(アラブ首長国連邦)の元幹部はそう語る。

 ゴーン被告は私的な投資で生じた巨額の評価損を巡り、2009~12年、「保証料」などとして約30億円を負担したサウジの実業家、ハリド・ジュファリ氏に中東日産から計1470万ドル(現在のレートで約16億円)を送金したとされる。原資となったのが、最高経営責任者(CEO)だったゴーン被告が使途を決められる「CEO reserves(積立金)」と呼ばれる機密費だった。

 「長年の日産のパートナーで、資金調達も支援してくれた」。ゴーン被告は8日の勾留理由開示の法廷でジュファリ氏をそう評し、「重要な業務を推進してくれたことに対し、関係部署の承認に基づき相応の対価を支払った」と主張した。

 だが、元幹部の認識は異なる。元幹部はジュファリ氏の会社への送金が始まった09年頃の状況を振り返り、「日産との業務上の関係は全くなかった」「関係部署の承認などは経ていない」と反論する。関係者によると、当時、ジュファリ氏の会社の事業目的には自動車関連の項目がなく、「環境問題対策」という曖昧な名目で、まず300万ドルが支払われた。送金はその後、360万ドル、390万ドル、420万ドルと年々増えていった。

 ゴーン被告は「現地販売店とのトラブル解決やロビー活動に尽力してもらった」とも主張するが、中東日産の別の関係者は「ロビー活動の形跡はなく、巨額のカネが動くのに契約書もなかった」と明かす。

 「絶大な権力を誇るゴーン被告に『おかしい』と進言できる社員は誰もいなかった」。元幹部はそう自戒しつつ、ゴーン被告について「人もお金も自由に動かせる立場にいながら、モラルに欠けていたのではないか」と語った。

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