高齢受刑者に配慮、刑務作業でアクセサリー作り

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金沢刑務所で考案された水引のイヤリング(金沢刑務所で)
金沢刑務所で考案された水引のイヤリング(金沢刑務所で)
色とりどりの水引のイヤリング
色とりどりの水引のイヤリング

 全国的に高齢受刑者の比率が高まり、刑務所内での作業にも変化が出てきている。高齢受刑者の割合が約20%を占める金沢刑務所(金沢市田上町)ではこのほど、高齢受刑者でも作業をしやすい製品として、金沢の伝統工芸である水引を使ったイヤリングを考案した。今春、東京で開かれる全国矯正展に出品する。

 犯罪白書によると、全国の受刑者数は近年減少傾向にある一方、60歳以上は2000年が8%、08年が14%、16年が18%と増加している。金沢刑務所でも、18年11月末時点で、約390人いる受刑者のうち60歳以上は21%で、08年より5ポイント増えた。

 同刑務所では、刑務作業として、家具などの木工製品の製作や、金属製品の研磨などを行っている。だが、高齢者にとって重いものを運ぶのは肉体的な負担が大きく、工具を使う作業でケガをする危険性もある。十分に作業が行えるかどうかが課題となっていた。

 水引のイヤリングは、約90センチの青や赤など鮮やかな水引を使い、基本的な結び方である「あわじ結び」がデザインされたもの。1セット作るのに、30分ほどかかるが、材料も軽く、座って作業できるなど、高齢受刑者にも作業がしやすくなっている。

 考案した同刑務所処遇部の榎本亜希主任看守(38)は、金沢市内の土産物店などで売られている水引を市場調査。昨秋に同刑務所内で行われた矯正展でも、水引製作の体験会を実施し、需要を確かめた。その結果、小学生でも作ることができ、体験するための整理券はあっという間になくなるなど、好評だった。榎本さんは「これはいけるかなと思った」と話す。

 全国の刑務所では、地域の工芸品の製作を行うケースが多い。岐阜刑務所では春慶塗、岡山刑務所では備前焼などが作られている。榎本さんによると、金沢の伝統工芸である水引を作ることで「地域性を出すことも考えた」という。

 価格は800~1100円。5月31日、6月1日に東京都内で行われる全国矯正展で販売する。今は1人の高齢受刑者が作っているが、矯正展での反応次第で、作り手を増やしていく考えだ。

 榎本さんは「家具などは一人だけで作ることができないが、水引はそれができる。働く意欲を持ってもらうことが、出所後の就労意欲にもつながるはず」と期待している。

57674 0 国内 2019/01/20 10:10:00 2019/01/21 12:48:18 2019/01/21 12:48:18 金沢刑務所で作られた水引のイヤリング(金沢市田上町の金沢刑務所で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20190120-OYT1I50003-T.jpg?type=thumbnail

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