恵方巻き 残さず満「福」…節分後の廃棄、問題に

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節分に合わせて設けられた恵方巻きコーナー(1日、さいたま市のイオン与野店で)=池谷美帆撮影
節分に合わせて設けられた恵方巻きコーナー(1日、さいたま市のイオン与野店で)=池谷美帆撮影

 節分に食べる「恵方巻き」が、今年は本来とは違った意味で注目を集めている。2月の恒例行事として全国的に浸透したが、節分を過ぎて大量に廃棄されることが、近年、問題視されるようになったからだ。これを受けて、農林水産省は今年は廃棄を減らすよう関連団体に呼びかけを行った。はたして、今年の恵方巻きブームは吉と出るか凶と出るか――。

 製造量調整広がる

 <恵方巻きが売り切れていても、店に対しての苦情やクレームを控えていただきますとありがたいです>

 全国スーパーマーケット協会は先月11日、農水省から恵方巻きの廃棄を減らす要請が出ると、ツイッターでこう応じ、消費者側へ配慮を求めた。

 それほど、近年は恵方巻きの風習が爆発的に広がり、販売競争が激化しているのだ。

 総務省統計局によると、恵方巻きを含む持ち帰りすしの支出額が1年間で最も多いのは2月3日。世帯あたりのこの日の平均支出額は、2000年は181円だったが、18年は545円と3倍にまで伸びた。

 一方、17年には、売れ残って大量に廃棄された恵方巻きの画像がSNSで拡散し、問題視された。農水省は昨年6月、ウナギのかば焼きに対しても大量廃棄をしないようスーパーなどの団体に要請を出しており、今回は2回目の呼びかけとなった。

 コンビニ各社やスーパーは、予約販売や製造量を調整することで、廃棄を減らそうとしている。

 ファミリーマートは、2本予約すれば10%引きにする特典を付け、ローソンも予約が中心で、店舗には過度な発注をしないよう指導している。店舗で一本ずつ巻いているイオンでは、当日の天候や売れ行きに応じて、大量の売れ残りが出ないよう製造数を調整。西友は、前年より品目数を絞り込み、ライフは予約した客にポイントを付与する。

 全国スーパーマーケット協会の広報担当の名原孝憲さんは、「恵方巻きの人気が高まり、需要は見極めにくい。お店も廃棄はしたくないが、消費者としては品ぞろえが悪い店は避けたい心理もある。消費者と店側の相互理解が進むきっかけになってほしい」と話す。

 売れ残りや食べ残しを廃棄する「食品ロス」は近年、深刻な問題になっている。環境省などによると、15年度に国内で出た食品ロスの推計値は約646万トン。

 そのうち、飲食店での食べ残しやスーパーでの売れ残りなど事業者から出たものが約357万トン、家庭から出たものが約289万トンとなっている。京都市の試算では、4人家族の場合は年間約6万円分が廃棄されているという。

 今年は「東北東」

 縁起の良い方角を「恵方」として、その方角を向いて食べる恵方巻き。その起源は諸説あるが、江戸時代後期の大阪ではすでに風習として行われていたとされる。一度は衰退したものの、大阪海苔のり協同組合が1970年代に、のりの消費拡大を狙ってPRを始め、90年代にはコンビニなどで販売されるようになり、全国に広まった。

 ちなみに、今年の恵方は「東北東」。食べる時は、縁を切らないように包丁では切らずに丸かじりにし、しゃべらずに食べると福が来るとされる。これからは、残さずにきちんと食べきることも加えたい。

419597 1 国内 2019/02/02 15:00:00 2019/02/02 14:49:26 2019/02/02 14:49:26 節分に合わせて設けられた恵方巻きコーナー(1日、さいたま市のイオン与野店で)=池谷美帆撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/02/20190202-OYT1I50056-T.jpg?type=thumbnail

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