パスタW杯で日本人優勝…ペンネを山椒とユズで香り付け

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パリで開催された「パスタ・ワールド・チャンピオンシップ」で世界一となり、喜ぶ弓削さん(提供写真)
パリで開催された「パスタ・ワールド・チャンピオンシップ」で世界一となり、喜ぶ弓削さん(提供写真)
初戦で披露したペンネ。器は有明海をイメージ
初戦で披露したペンネ。器は有明海をイメージ
2回戦で作ったスパゲティ。器は宇宙と地球がテーマ
2回戦で作ったスパゲティ。器は宇宙と地球がテーマ

 フランス・パリで今月10、11日に開催された「パスタ・ワールド・チャンピオンシップ」で、日本代表で出場した佐賀県鳥栖市出身のシェフ弓削啓太さん(33)が優勝、世界一に輝いた。2度目の挑戦で、故郷である佐賀の食材や有田焼の器を強みに、栄冠を勝ち取った。(内村大作)

 大会は「パスタ界のワールドカップ」とも呼ばれ、世界的な食品会社「バリラ」(イタリア)などが開催。弓削さんは、6月の日本予選を勝ち抜き、2017年以来の本選出場となった。

 本選には、欧米を中心に34歳以下の14か国の代表が集い、技や味、表現の腕を競った。弓削さんは、地元仏代表との初戦、オーストリア代表との2回戦を勝ち上がり、4人で競う決勝を制した。「重圧もあり、うれしいというより、まずはほっとしている。食材や器でも佐賀県の皆さんに協力してもらい、支えていただいた方々の思いを実現できて良かった」と話す。

 自身の看板料理を作る初戦と決勝では、「ゴルゴンゾーラのペンネ」を調理し、山椒さんしょうやユズで日本の香りを表現。佐賀特産のノリとフランス産の牡蠣かきをソースに仕立ててうまみを加え、佐賀の日本酒「基峰鶴」(基山町)でチーズとの調和を生み出した。「フランスの人が好きな牡蠣は有明海産も有名。出身の佐賀とフランス、イタリアの共通点を探し、自分を表現できる料理で、インパクト(衝撃)を与えられた」と振り返る。

 料理の世界を歩むきっかけは、高校卒業後、語学留学で訪れたカナダ・バンクーバーでのアルバイトだった。皿洗いをしたイタリア料理店の料理長に気に入られ、料理学校入りを勧められた。その後、東京やパリのフランス料理の名店で修行。帰国後はイタリア料理店で腕をふるい、現在は「SALONE 2007」(横浜市)の料理長を務める。

 鳥栖高2年の時、甲子園に出場した経験も持つ弓削さんは、料理をチームスポーツになぞらえ、「まさに調理スタッフと『全員野球』で勝ち取った優勝。自信を持って次の世代の指導にあたりたい」と先を見据える。

 来年3月に同県武雄市で開催される「アジアベストレストラン50」の催しにも参加する予定で、「世界一になったパスタ料理を佐賀の皆さんにも味わってもらえたら」と楽しみにしている。

有田の器で思い表現 県が支援

 弓削さんがパスタ世界一の座に輝いた裏には、県内関係者の支えがあった。

 大会で使われたのは同県有田町の李荘窯業所が大会のために作った器。自身の立ち位置や佐賀への思いを表現したいという弓削さんのイメージを形にした。

 初戦の皿は、有明海をイメージ。波打つ形状で干潟に水がきらりと光る風景を表現した。2回戦と決勝では、青のプレートや球形の器を、手描きの技法で宇宙と地球をテーマに仕上げた。

 李荘窯業所代表の寺内信二さん(57)は「作り手冥利みょうりに尽きる。あくまで主役は料理だが、少しでも支えになれた」と喜ぶ。

 「SAGAマリアージュ」と銘打ち、一流の料理人と佐賀の食材、器をつなぐ取り組みを進める県は今回、器作りや佐賀の日本酒選びを支援した。弓削さんとは、有田焼創業400年事業などを通じて縁があり、昨年開設した期間限定レストラン「ユージアム サガ」のトップシェフの一人として起用していた。

 県産業企画課の担当者は「佐賀の地域資源の存在感を世界的に高める意味でも、弓削さんの世界一は象徴的な出来事」と歓迎している。

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863128 0 社会 2019/10/25 10:16:00 2019/10/25 10:16:00 2019/10/25 10:16:00 パリで開催された「パスタ・ワールド・チャンピオンシップ」で世界一となり、喜ぶ弓削シェフ https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/10/20191024-OYT1I50033-T.jpg?type=thumbnail

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