「危険なバス停」、全都道府県に検討会…事故リスク高いものから移設

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 横断歩道のそばに存在する「危険なバス停」の問題で、国土交通省は、バス事業者や自治体、警察などによる「合同検討会」を全都道府県に設置することを決めた。各検討会で全バス停の事故リスクを判定し、危険度の高いものから移設などを行う。国交省は13日、全国の運輸支局やバス事業者にこうした対応を指示。危険なバス停の解消に向けて、国と地域が連携して取り組む環境が整う見通しとなった。

 ■危険度をランクに

 「移設には警察や自治体といった多くの機関の協力が必要となる。バス事業者だけで対策を取るのは難しい」。合同検討会を設置する狙いについて、国交省の担当者は明かす。

 合同検討会は、国交省出先機関の運輸支局が事務局となり、各地のバス協会や警察本部、都道府県、道路管理者らが参加する。また、バス停の移設には、住民の理解が欠かせず、必要に応じて各地域の自治会に入ってもらうことも想定している。

 国交省が13日に全国に指示した調査の対象は、バスが止まった場合、〈1〉交差点か横断歩道にバスの車体がかかる〈2〉交差点か横断歩道の前後5メートルの範囲に車体がかかる――バス停だ。国内約1200のバス事業者は、この二つの基準に当てはまるバス停を、まずピックアップする。

 また、バス事業者は、運転手から「あのバス停で道路を渡る人と往来車の接触事故が起きかけた」といったヒヤリ・ハット情報も募る。運輸支局も、地域住民やバス利用者たちに危険なバス停の情報提供を呼びかけるパブリックコメント(意見公募)を行う。

 運輸支局はこれらの情報を基に、危険なバス停をリストアップ。バス事業者とともにリストのバス停の実地調査などを行い、バス停ごとに危険度を判定して、合同検討会に報告する。

 検討会では、対策の優先度を検討する。優先度は「A~C」の3段階程度でランク分けされ、来年春までに、全ての危険なバス停と各ランクを公表する。

 この過程では、バス停付近の事故の発生状況なども重要となる。国交省は13日、警察庁にも協力を求める文書を出した。

 ■その後の対策は

 検討会は、こうした分析結果を踏まえ、危険度に応じて安全対策を講じる。

 具体的には、〈1〉バス停を横断歩道のそばから離す〈2〉横断歩道を移設・廃止する〈3〉バス停車時に道路を渡らないようガードレールを設置する――といったハード面の対策が考えられる。また、道路横断に注意を促す看板の設置や、バスの車内アナウンスなどのソフト面の工夫も合わせて検討する。

 各検討会は、これらの安全対策をバス停ごとに公表。また、対策の進捗しんちょく状況を毎年、確認する。国交省の担当者は「バス停の移設には地域住民の同意が欠かせない。そのためにも、関係機関が一丸となって本気で取り組む必要がある」と話す。

 安部誠治・関西大教授(交通政策論)の話「自治体や警察など関係機関による検討会を設け、バス停ごとに具体的な危険度を判定することは、対策をとるべきバス停の優先順位をつける上でも、移設に向けた地元住民の合意形成を図る上でも、有意義な取り組みだ。こうした事例を集積し、国交省は、バス停の移設がスムーズに実現したケースを他の自治体・地域に紹介するなどして、全国各地で速やかに対策が進むよう努めてほしい」

 ◆危険なバス停=横断歩道などのそばにあり、バスが止まると横断歩道や交差点を塞ぐなどして死角を作るバス停。横浜市で昨年8月、バスを降りて道路を渡ろうとした小学5年女児が対向してきた車にはねられ亡くなる事故が発生した。読売新聞が全国のバス協会などに取材したところ、少なくとも16都府県で441か所に上った。ただ、実態を把握していないバス協会も30を超えた。

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