「紙で読書」派、進取の意欲や多面的な思考力高め

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 読書をする際、スマートフォンやパソコンなどの電子書籍よりも紙の本を読む人の方が、何事にも進んで取り組む意欲や、物事を多面的にとらえる能力が高いとする調査結果を、国立青少年教育振興機構が23日発表した。

 同機構は今年2月、20~60歳代の計5000人を対象に読書に関する調査を実施した。今回初めて、利用する主な媒体や読書時間ごとに〈1〉紙〈2〉スマホやタブレット〈3〉パソコン〈4〉複数の電子機器〈5〉ほとんど読まない――の5グループに分類。さらに、▽物事に進んで取り組む意欲(主体的行動力)▽多面的、論理的に考える力(批判的思考力)▽自分を理解し肯定する力(自己理解力)――を測る質問を出して自己評価してもらい、各グループの平均点(最高20点)を比べた。

 その結果、「紙」は主体的行動力が13・11点、批判的思考力が13・48点、自己理解力が14・02点と、電子媒体より0・22~1・04点高かった。いずれの力も、ほとんど読書をしないグループの点は最も低かった。同機構は「こうした力は媒体にかかわらず読書習慣のある人の方が高いが、紙がより優れている傾向が鮮明になった」としている。

 ただ、紙の本を読む人は減少傾向にある。1か月に読む冊数が「0冊」と答えた人は49・8%で、前回2013年の調査から22ポイント増えた。一方、電子書籍を月に「1冊以上」読むという人は、13年より11ポイント増えて19・7%となった。

 紙と電子媒体の違いを科学的に研究している富士ゼロックスの柴田博仁・研究主幹(情報学)は「紙は電子よりも本の全体像を把握したり、ページ間を行き来したりしやすい。集中を維持でき、記憶に留めやすく、じっくり読んで考えるには紙の方が適している」と話している。

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