「星景写真」インスタに10万件超…「宙ガール」がブーム後押し

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観測会で星景写真を撮影する参加者たち(11月、愛媛県久万高原町で)=辻井花歩撮影
観測会で星景写真を撮影する参加者たち(11月、愛媛県久万高原町で)=辻井花歩撮影

 空気が澄んだ冬は、星空を眺めるのに絶好の季節。近年、星空と地上の風景を一つの画像に収める「星景せいけい写真」を楽しむ人が増えている。SNSの普及やデジタルカメラの高性能化が背景にあり、インスタグラムには「#星景写真」などのハッシュタグ(検索ワード)がついた写真が10万件以上投稿されている。「そらガール」と呼ばれる天体ファンの女性もブームを後押ししているようだ。(辻井花歩)

 昨年11月下旬の夜、愛媛県久万高原くまこうげん町の丘の上にある「久万高原天体観測館」に、一眼レフカメラと三脚を携えた女性が15人ほど集まっていた。上空は満天の星。女性らは三脚を据え付け、カメラのシャッタースピードや絞りを調整しては何度もシャッターを切っていた。

 同館は2017年から女性限定の観測会を月1回のペースで開催している。専門家らが講師を務め、カメラや三脚を貸し出すなど手軽さが人気で、これまで延べ約400人が参加した。

 参加者に人気が高いのが星景写真だ。5月に初参加した松前(まさき)町の雑貨販売店員の女性(21)は、講師の星景写真家・武井咲予さん(38)の指導を受け、土星と四国山地の稜線りょうせんを一緒に撮影した。女性は「言われた通りにするだけできれいに撮れ、インスタに上げたらいつもより30件以上『いいね!』が多かった」と満足そうに話す。

 観測館の藤田康秀学芸員(59)は「SNSの投稿を見て、『自分も撮りたい』と参加してくれている人もいる」と反響に驚く。

 「星景写真」という言葉は、天文誌「星ナビ」の現編集長川口雅也さん(60)が1980年代に担当していた雑誌で初めて使った。

 一般でも使われるようになったのはこの10年ほど。川口さんは「大きいのはSNSで、『インスタ映え』すると女性人気が一気に高まった」と分析する。

 インスタグラムには、山や建物、都市の夜景などと星空を絡めた星景写真が多数投稿され、星ナビでも初心者向けの撮影方法や撮影スポットを紹介している。

 撮影会は各地で開かれ、長野県阿智村の観測施設「浪合パーク」では、プロ写真家を招いて毎月「星景写真講座・撮影会」を開催。春は桜、冬は雪景色と移り変わる季節の風景と星を写す方法を教えている。運営する「阿智☆昼神観光局」の田端英樹さん(56)は「東京などから訪れる人もいて、町おこしにも一役買っている」と話す。

 東京や大阪など都市部でも専門家による講習会が開かれている。

 企業もこうした動きに注目している。

 「宙ガール」のネーミングを発案した天体望遠鏡メーカー「ビクセン」(埼玉県所沢市)は、初心者でも星景写真を撮影できるよう、カメラに取り付け、星の動きに合わせて回転するポータブル赤道儀を2011年から販売。女性をターゲットにカラフルな機材の開発にも力を入れている。同社企画部長の都築泰久さん(52)は「以前の顧客はほとんど男性だったが、女性人気は着実に高まっている」と新市場に手応えを感じている。

 日本星景写真協会理事で30年以上前から星景写真を撮り続ける長野市の長野高専教授大西浩次さん(57)は「男性はお手本にこだわりがちだが、女性は発想が自由でしなやか。自然や星に対する豊かな女性の視線が、星景写真の魅力をさらに広げてくれると思う」と期待している。

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1001250 0 社会 2020/01/15 11:47:00 2020/01/15 11:47:00 2020/01/15 11:47:00 星空を見つめる撮影者ら(久万高原町で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/01/20200115-OYT1I50027-T.jpg?type=thumbnail

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