「イクボス宣言」したのに…県職員、育休取得ワースト2

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 岩手県や県教育委員会、県警に勤務する男性公務員の2018年度の育児休業(育休)取得率は1・3%(前年度比2・3ポイント減)となり、47都道府県で下から2番目だった。達増知事は16年、仕事と家庭の両立を支援する職場づくりを進める「イクボス宣言」を行ったが、模範を示すべき県庁で、必ずしも実態が伴っていないようだ。

 県人事課によると、18年度中に新たに育休取得の対象となった県職員397人のうち、実際に取得したのは5人。全員が知事部局などに所属し、県警と県教委での取得者はいなかった。総務省のまとめによると、取得率は熊本県(0・8%)に次ぐ低さだった。

 育休は子が1歳になるまで取得でき、条件を満たせば2歳まで延長できる。国は一定条件を満たす雇用保険加入者に育児休業給付金を支給し、支給額は、取得から半年間は取得前の平均賃金の67%、半年後からは50%となっている。

 また、県には育休とは別に、配偶者出産休暇や育児参加休暇といった特別休暇制度がある。合わせて最大8日間の休みが取れ、実際に18年度は対象となる男性職員の約9割が取得した。

 だが、育休に踏み切った職員数はわずかだった。短時間勤務の制度を利用した職員もいなかった。県人事課が昨年9~10月に男性職員を対象に実施したアンケートでは、育休を取らない理由について、「親戚などが子の面倒をみてくれるので必要がない」という意見があったほか、「自分が抜けると仕事に迷惑がかかる」「収入が減るのが怖い」といった声も多かったという。

 県は次世代育成支援対策推進法に基づき、05年度から県職員に育休や特別休暇の取得を促している。16年には達増知事が自ら、仕事と家庭の両立を支援する職場づくりを進める「イクボス宣言」も行った。

 育休をめぐっては、小泉進次郎環境相(38)が15日、第1子の誕生後に通算で2週間取得する考えを示した。達増知事は16日の記者会見で、県職員の育休取得の実情について「若手職員と直接話をする機会に『男性職員も育休をきちんと取りましょう』と話しているが、まだ足りないと思う。県職員にも、育休や育休以外の休暇を積極的に呼びかけていきたい」と話した。

男性 意識改革を

 NPO法人ファザーリング・ジャパン東北の後藤大平・岩手代表(40)の話 「男性の育児参画は社会通念として広まったものの、それを受け入れて後押しする風土が、組織にも地域にもまだ根付いていない。職場の無言の圧力にのみ込まれてしまい、取得に踏み切れないのが実態ではないか。取得率を上げるためには、『イクボス』として行動するリーダーが増えることはもちろん、男性自身の意識改革も大切だ」

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1006377 0 社会 2020/01/18 08:04:00 2020/01/18 08:04:00 2020/01/18 08:04:00

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