民事の争点整理に活用、東京地裁など「ウェブ会議」開始

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民事裁判IT化の模擬手続きの様子(1月30日、福岡市中央区で)=河津佑哉撮影
民事裁判IT化の模擬手続きの様子(1月30日、福岡市中央区で)=河津佑哉撮影

 民事裁判のIT化を進めるため、東京地裁など9か所の裁判所で3日、インターネットを使った「ウェブ会議」が導入された。弁護士や訴訟当事者らが裁判所に来なくても、弁護士事務所などからパソコン画面を通じて裁判官と裁判手続きを進めることができる。

 法廷での証人尋問などや、現在は紙の裁判資料・書面の提出も、将来的にはネットで行う。民事裁判の手続きが離れた場所で済むようになり、裁判の迅速化につながると期待される。

 3日に導入されたウェブ会議は、全面IT化に向けた第1段階(フェーズ1)で、非公開の民事裁判の争点整理などに活用される。裁判官と原告、被告側の代理人弁護士らがカメラ付きパソコンを利用し、互いの顔を画面で見ながら協議を進行。また、ネットでデータを管理する「クラウド」を使い、それぞれが意見を出しながら、画面上で裁判の争点表や和解案などの書面も作成できる。

 3日に導入されたのは、東京のほか、大阪、名古屋、広島、福岡、仙台、札幌、高松の各地裁と知財高裁(東京)。5月頃には、横浜、さいたま、千葉、京都、神戸の5地裁でも始め、順次、他の裁判所に広げる。

 3日は、大阪、福岡、仙台の各地裁と知財高裁でウェブ会議が行われた。東京都内の事務所にいながら大阪地裁の裁判に臨んだ白石康広弁護士は取材に、「大阪まで行かずに済むのは便利。画面越しに相手の表情を確認しながら、きちんと議論できた」と話した。

 IT化の「フェーズ2」では、公開の法廷で行われる口頭弁論や証人尋問もネットを通じて行う。ただ、口頭弁論は原則、民事訴訟法が当事者の裁判所への出廷を義務づけている。このため、法務省は21日に同法改正を法制審議会(法相の諮問機関)に諮問し、2022年度頃の実施を目指す。

 その後、訴状や準備書面といった全ての裁判書面をネットでやり取りする「フェーズ3」に進む見通し。

 政府は17年6月に閣議決定した「未来投資戦略」で裁判手続きのIT化の検討を盛り込んだ。これを受けて発足した政府の有識者会議は18年3月、「全面的なIT化を目指すべきだ」として、ウェブ会議の導入などを提言していた。

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1034984 0 社会 2020/02/03 21:27:00 2020/02/03 22:34:03 2020/02/03 22:34:03 福岡地裁が行った模擬のウェブ会議(1月30日、福岡市中央区で)(福岡市中央区で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/02/20200203-OYT1I50050-T.jpg?type=thumbnail

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