地方議会が「ノー密」審議、日程短縮や議員数制限…「住民の声届かぬ」懸念も

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 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、地方議会は議場に入る議員を半数に制限したり、情報通信技術(ICT)を活用したりしている。議場や委員会室などでは、密閉、密集、密接の「3密」が生じやすいためだ。ただ、一般質問を中止したり日程を短縮したりする議会もあり、「非常事態に住民の意見を行政に伝える役割を果たせない」と懸念する声もある。

 ■扉開け投票

新議長選出は、ドアを開けたまま投票が行われた(5月22日、神奈川県議会本会議場で)
新議長選出は、ドアを開けたまま投票が行われた(5月22日、神奈川県議会本会議場で)

 神奈川県議会では5月22日の定例会本会議で、全県議がマスクを着用し、議場の左右の扉を開けて換気を徹底した。新議長選出の投票の際には「議場封鎖」が宣言されたが、扉を閉めず、議会事務局の職員が出入りがないことを確認した。

 同月20~22日に開かれた静岡市議会臨時会では、議員の半数は別室のモニターで審議を見守り、採決の時だけ議場に入った。地方自治法の規定によると、審議は議員の半数以上が出席すれば成立する。

 静岡県磐田市議会では4月下旬、議会運営委員会に所属する議員が、ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を使って打ち合わせをした。委員長の芥川栄人市議(55)は「便利なシステムで、緊急時の対応力向上にもつながる」と強調した。

 オンラインでの議会審議について、総務省は4月30日、本会議では認めない一方、委員会では開催場所への参集が困難な場合は「差し支えない」との見解を示している。

 ■傍聴制限3割

 岩手県宮古市議会は6月定例会の一般質問を取りやめた。新型コロナ対策に取り組む市側の時間を確保することや、多くの議員が集まることで感染リスクが高まることなどを考慮した。

 青森市議会も6月定例会で、一般質問の日数を予定していた4日間から2日間に短縮、時間も1時間以内から30分以内に制限する。

 ただ、一般質問は議員が市民を代表して市政の問題点をただす機会だ。ある宮古市議は「議会の役割を否定することになる」と疑問を呈する。

 早稲田大マニフェスト研究所が3月に全国の地方議会を対象したコロナ対策の調査では、回答のあった141議会のうち、32・6%が「傍聴の自粛・制限・中止」、19・9%が「一般質問・質疑の中止・取り下げ」を行った。長内紳悟ローカルマネージャーは「非常事態において、議会が住民の意見を吸い上げる役割を果たせなくなってしまう。ICT化の導入を早期に進めるなど、議会のあり方を変えていく必要がある」と指摘している。

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1252149 0 社会 2020/06/01 14:00:00 2020/06/01 14:36:04 2020/06/01 14:36:04 新議長選出選挙でも、本会議場のドアを開けたままで投票が行われた(5月22日午後1時44分、神奈川県庁で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/06/20200601-OYT1I50008-T.jpg?type=thumbnail

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