読売新聞オンライン

メニュー

夏のクマ市街地うろうろ、餌求め行動範囲拡大か…東北・北陸で

[読者会員限定]
メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

山形県飯豊町役場付近の茂みに現れたクマ(1日撮影、飯豊町提供)
山形県飯豊町役場付近の茂みに現れたクマ(1日撮影、飯豊町提供)

 東北や北陸などの市街地でクマの目撃情報が相次いでいる。餌を求めて行動範囲を広げたクマが迷い込んだとみられるが、学校の近くで目撃されるケースもあり、自治体などでは児童や住民らが襲われないよう、注意を呼びかけている。

 ■鈴配布

 金沢市の観光名所・ひがし茶屋街周辺の住宅街に3日朝、クマが現れた。クマは寺の境内に逃げ込み、石川県白山自然保護センターの職員が麻酔銃や吹き矢を使うなどして約7時間後に捕獲された。体長約1メートル、重さ35キロのオスで、年齢は3歳と推定されている。

クマを捕獲する町職員ら(3日午後、同町椿で)=石塚恵理撮影
クマを捕獲する町職員ら(3日午後、同町椿で)=石塚恵理撮影

 石川県内では5月以降、クマの目撃情報が相次いでいる。今年1月から6月1日までの件数は50件に上った。5月だけで21件の目撃情報が寄せられた小松市では、独自の「ツキノワグマ出没多発警報」を初めて発令。学校から約500メートル離れたゴルフ場近くの市道で目撃情報があった市立中海中学校では生徒にクマよけの鈴を配布した。

 山形県でも5月になってから目撃情報が急増。飯豊いいで町では町中心部の役場付近でも目撃され、小中学校では保護者が送迎するなどして警戒した。

 ■警察官出動

 青森県十和田市では5月、市中心部で体長1メートルのクマ1頭が目撃された。近くの市立北園小学校や市役所付近でも相次いで目撃されたことから、十和田署員らが登校する児童らを見守った。弘前市や平川市でも、住宅地でクマが目撃され、市職員らが車で巡回し、注意を呼びかけた。

 県自然保護課によると、5月1日~6月3日の県内全体の目撃情報は、昨年同期比2件減の34件だが、昨年5月は、人の往来が多い市街地での目撃情報はなかった。担当者は「暖冬で餌が少ない時期に冬眠から目覚めたクマが、餌を求めて行動範囲を広げ、市街地に迷い込んだ可能性が高い」と話している。

 ■けが人も

 富山市石田では5月、自宅近くの畑や家庭菜園で作業していた高齢女性2人が相次いでツキノワグマに襲われるなどして重傷を負った。秋田県大仙市の山中でも、タケノコ取りに来ていた秋田市内の70歳代男性がクマに襲われ、鼻やあごの骨を折る重傷を負った。

 石川県立大生物資源環境学部の大井徹教授(動物生態学)は目撃情報が相次ぐことについて「親離れしたクマが、新たな生活圏を求めて移動する時期。若いクマは、危険な場所と分からずに住宅街まで出てくることがある」と話す。さらに、「6、7月はクマの繁殖期でオスがメスを探すため、動き回ることが多い」として、注意を呼びかけている。

無断転載・複製を禁じます
1265720 1 社会 2020/06/08 15:00:00 2020/06/08 15:14:06 2020/06/08 15:14:06 1日に役場付近の茂みで発見されたクマ(飯豊町提供) https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/06/20200608-OYT1I50041-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)