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静岡県は17日、熱海市と伊豆市、島田市の計3人が新型コロナウイルスに感染していたと発表した。熱海市と伊豆市の2人は、4人が感染した熱海市のカラオケのある飲食店「クレッセント」(田原本町)を利用していた。同一施設で6人が確認されたため、県は県内初となるクラスター(感染集団)が発生したと判断した。
県内の感染者は、県外での確認を除き計102例となった。

店を利用した2人はともに60歳代の男性で、県は関係を明らかにしていない。熱海市の男性は、6日に店を利用しており、11日から38度の発熱などがあった。15日に検査を受け、16日に陽性が判明した。伊豆市の男性は、7日に店を訪れた。11日から関節痛やせきがあったといい、16日に検査したところ陽性だった。
県は16日までに確認された感染者4人のうち、熱海市の住民1人について、店にいたのが8日であるとした。ほかの3人が店を訪れていた日付や4人の関係は明らかにしていない。
クラスターになった原因や6人の感染経路は分かっていない。この店は首都圏からの客も多く、県は県内外に複数の利用者がいるとみている。県は1~11日の間に店と関係があった人に熱海保健所(0557・82・9125)へ相談するよう呼びかけている。
島田市の感染者は、週に2日、新幹線で県外の会社に通勤していた。仕事の関係者が陽性だったために16日に検査を受け、感染がわかった。
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クラスターが発生した店は、JR熱海駅前の繁華街にあり、駅から200メートルほど離れている。入り口には13日から営業を自粛するとのお知らせが掲示されていた。近所の人らによると、常連客の多い店だったという。
近くの商店主男性(45)は、「観光客が増えつつあるだけに、悪評が出なければ」と話した。
別の商店の女性従業員は「お店が悪いわけではないが、客足に影響が出るのではないかと思うとショックです」と心配していた。
熱海市の斉藤栄市長は発生を受け、「業界団体等と協力して、市民の皆様やお客様が安心できる環境整備に取り組む」とのコメントを発表した。