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夫に会いに大阪→保育園登園×、東京から息子→ヘルパー利用×…広がる警戒感

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感染者が多い地域の人と接触した場合、職員が窓口業務を一時控える小松市役所(8月28日)
感染者が多い地域の人と接触した場合、職員が窓口業務を一時控える小松市役所(8月28日)

 新型コロナウイルスの感染者が多い地域の人と接触しただけで、高齢者を預かる施設などが利用を制限したり、役所が職員に待機を指示したりする「非接触ルール」を設ける動きが各地で相次いでいる。クラスター(感染集団)が発生するリスクが高い施設などにみられ、感染の有無を調べるPCR検査の拡充が進まない中、警戒感が広がっている。

 ■帰郷を断念

 50歳代の男性会社員は7月、九州地方の実家で春に亡くなった父親の法事を済ませ、都内に戻った後、実家にいる母親からの連絡にがくぜんとした。「東京の息子さんと会った」という理由で、介護ヘルパーが2週間派遣されなくなったという。「親子でも会えないのか……」。男性は、すでに飛行機を予約していたお盆の帰郷を断念した。

 中国地方の20歳代女性は、お盆休みに2人の子どもを連れて、大阪に単身赴任中の夫に会いに行った後、2歳の長男が2週間、保育園から登園自粛を求められた。この間、生後5か月の長女も抱えて「自宅にこもるしかなかった」と話す。

 ■「理解してほしい」

 ルールを設ける側にも事情がある。岩手県雫石町の特別養護老人ホーム「日赤鶯鳴荘おうめいそう」では、過去2週間に高齢者本人や同居家族が県外に出た場合、ショートステイ(短期入所)を受け入れていない。「高齢の入居者はひとたび感染すると、重症化しやすい。理解してほしい」。千葉豊重園長(58)は心苦しそうに話す。

 不特定多数を相手に窓口業務をする役所も神経をとがらせる。感染者が1か月で9倍近くの105人となった石川県小松市。市職員は、東京や大阪など感染者が多い地域の人と接触すれば、少なくとも1日在宅か別室で勤務し、窓口業務などを1週間控える。市総合政策部は「業務を止めないために感染予防を徹底する」としている。

 ■互いに安心を

 地方での不安の背景には、緊急事態宣言解除後の感染拡大が「東京などから地方に伝わったとみられる」(感染症対策の専門家)ことが挙げられる。このため、不安払拭ふっしょくへの取り組みも始まっている。

 新潟県長岡市は、市外の大学などから小中学校、保育園で受け入れる教育・保育実習生に対し、実習の2週間前から市内に滞在し、市の費用負担でPCR検査を受けるよう求めている。市教委は「首都圏などからの実習生側と受け入れ側が互いに安心できる環境をつくりたい」とする。

 同志社大の中谷内なかやち一也教授(社会心理学)は、「政府が『Go To トラベル』事業で東京を除外したことも、地方で非接触ルールが相次ぐことに拍車をかけたのではないか。防衛措置として理解できるが、自治体が相談窓口などで常に状況を把握し、こうしたルールが偏見や誹謗ひぼう中傷につながらないように防ぐ取り組みが必要だ」としている。

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1450862 0 社会 2020/09/03 05:00:00 2020/09/03 10:04:56 2020/09/03 10:04:56 小松市役所では飛まつ感染を防ぐため、窓口に仕切りを設けている(8月28日) https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/09/20200903-OYT1I50017-T.jpg?type=thumbnail

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