<定点撮影>かさ上げされた陸前高田、中間貯蔵施設受け入れの大熊
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東日本大震災と東京電力福島第一原発事故から9年半。読売新聞のカメラマンたちは、空から、地上から、同じ位置、同じ目線で被災地を撮影し続けてきた。撮りためられた映像は「復興の軌跡」そのものだ。震災10年を控え、フォトムービーとデジタルストーリーにまとめた。今回は、岩手県陸前高田市と、福島県大熊町を取り上げる。
陸前高田、街並み一新(フォトムービー)
津波が街を消し去った岩手県陸前高田市。市街地には約10メートルの土が盛られ、新しい地盤の上に大型商業施設や、市民文化会館が建設された。引き続き市役所や博物館の建設も進められ、街並みは一新された。復興の象徴にもなった「奇跡の一本松」がある沿岸部には、空中回廊のような巨大なベルトコンベアで土が運ばれ、約2キロに及ぶ防潮堤が築かれた。砂浜との間には、高田松原の再生を目指し、松が植えられた。
岩手県陸前高田市 デジタルストーリー
定点撮影・南方上空から
定点撮影・東方上空から
定点撮影・広田湾上空から
定点撮影・市立高田第一中学校付近から
定点撮影・金剛寺から
定点撮影・奇跡の一本松
戻れぬ大熊 覆う苦悩(フォトムービー)
東京電力福島第一原子力発電所が立地する、福島県大熊町。震災では10メートル超と推定される津波が、家々をのみこんだ。電源を失い核燃料を冷却できなくなった第一原発は、建屋の水素爆発などを通じ、広範囲に大量の放射性物質を飛散させた。町は、除染で生じた大量の汚染土を保管する国の中間貯蔵施設建設を双葉町とともに受け入れた。空から見る限り、一帯には汚染土などが保管され、かつての田園地帯は様変わりした。