「他人に漏らしませんから、安心して書いて下さい」…第1回国勢調査の書類発見

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 国勢調査が始まって今年で100年。宮城県石巻市の国勢調査指導員の男性が、1920年(大正9年)の第1回調査時に使われた書類一式を見つけた。国が初めての調査にかける意気込みや、当時の世相が伝わる内容で、総務省は「100年前から続く統計の重要性を伝える貴重な資料」としている。

第1回国勢調査の時の資料を見つけた佐々木さん(17日、石巻市で)
第1回国勢調査の時の資料を見つけた佐々木さん(17日、石巻市で)

 総務省統計局の資料によると、第1回国勢調査は20年10月1日、「平民宰相」原敬首相のもとで行われた。人口などを調べる全数調査は日本初の試みで、政府は川柳や替え歌などを交えて宣伝し、国中が「一等国の仲間入りだ」とお祭り騒ぎになったという。

 初回調査時の書類一式を見つけたのは、国勢調査指導員を務める石巻市北村の元高校校長、佐々木慶一郎さん(73)。30年ほど前、古物商から1箱1000円で購入した段ボールの中に入っていたが、当時は興味を持てずに放置していた。その後、国勢調査指導員となり、改めて内容を確認したという。

 書類は調査員だった京都府の男性のものとみられる。調査員の委嘱状や、今でいう調査票にあたる氏名、生年月日、職業などを書き込んでもらう「国勢調査申告書」などが含まれていた。

 京都府が発行した国勢調査の趣旨を説明する文書には、「世界の文明国は皆同様に国勢調査を行います」「外国に劣らぬ立派な成績を挙げる様にしたいものであります」と、調査が国の威信をかけたものだと示す記述がある。「決して他人に漏らしませんから、安心して書いて下さい」「し不実の申告をしたりなどすると制裁があります」と、“アメとムチ”を駆使して国民に調査に協力させようとする姿勢もうかがえる。

 国勢調査申告書には、「国民ひとびと生活くらしかた社会よのなか実況ありさまをよく知り」など、話し言葉に近いフリガナをふることで、多くの人が読めるようにする工夫が見てとれる。「誕生の月日の明なよくわからぬ者は(中略)不明と書き入れ」とあり、自分の生年月日を知らない人が一定数いたことも伝わってくる。

 佐々木さんは「農家には自作、小作のどちらかを書き込むよう求めるなど、当時の世相がわかる記述が数多くある」と語り、「当時は日露戦争、第1次世界大戦の後。富国強兵のための調査という意味合いがあったのだろう」と感慨深げに話していた。

 書類一式は、佐々木さんが自宅に設けた私設資料館で展示している。問い合わせは0225・73・4057へ。

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1514985 0 社会 2020/10/01 16:51:00 2020/10/01 20:31:36 2020/10/01 20:31:36 今回見つかった、第1回国勢調査の時の資料一式(17日、石巻市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/09/20200930-OYT1I50006-T.jpg?type=thumbnail

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