複数の罪名、懲役軽くても「罰金の上限が高い方で科す」…最高裁が初判断

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 「懲役は重いが罰金は低い」罪と、「懲役は軽いが罰金は高い」罪の両方に問われた被告に言い渡せる罰金刑はいくらか――。こんな論点が争われた盗撮事件の上告審判決で、最高裁第1小法廷(深山卓也裁判長)は1日、「懲役が軽くても、上限が高い方の刑の罰金を科せる」との初判断を示した。「懲役が重い罪の罰金しか適用できない」とした1審・さいたま簡裁と2審・東京高裁の判決を破棄し、審理を同簡裁に差し戻した。

 刑法は「犯罪の手段や行為が複数の罪名に触れる場合は、最も重い刑で裁く」と規定。この規定を巡る1948年の最高裁判決は、被告が問われた罪同士に「懲役または罰金」など複数の刑の種類が定められている場合、罰金よりも重い刑である「懲役」を比較するべきだと判断していた。

 今回の裁判で、被告(38)はさいたま市内のパチンコ店のトイレで女性を盗撮したとして、法定刑が「懲役3年以下または罰金10万円以下」の建造物侵入罪と、「懲役6か月以下または罰金50万円以下」の埼玉県迷惑行為防止条例違反(盗撮)に問われた。

 検察側は罰金40万円を求刑したが、1審は、懲役が重い建造物侵入罪の法定刑で処罰すべきだと指摘。「罰金10万円よりも上は、懲役しかない」などとして、懲役2月、執行猶予3年を言い渡し、2審もこれを支持した。これに対し、同小法廷は、重い刑で裁くとした刑法の趣旨を考慮すると、今回のケースでは、県条例が規定する50万円以下の罰金を適用できると判断した。

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1515410 0 社会 2020/10/01 20:48:00 2020/10/02 05:38:08 2020/10/02 05:38:08

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