豪雨で消えた球磨村の看板、290キロ流され対馬の浜に
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熊本県南部を襲った7月4日の九州豪雨で倒壊し、流失した同県球磨村の「球磨村消防団第四分団詰所」の看板が、直線距離で約290キロ離れた長崎県の離島・対馬最北端の海岸で見つかった。11月2日に対馬市消防団のメンバーが同村役場を訪れて返還する。


看板は木製で縦1・5メートル、横0・4メートル。対馬市上対馬町の飲食業岡部浩二さん(64)が14日午前8時半頃、近くの三宇田浜海水浴場を散歩中、シャワー棟の壁に立てかけられているのを見つけた。岡部さんは「看板を見て驚いた。地域を守る団員たちの気持ちが込められたものだと感じた」と振り返る。
看板のことを知った市の担当者が地元の市消防団に連絡し、返還が決まった。安田寿和団長(63)は「今後、対馬市と球磨村の消防団同士の交流につながればと願っている。無事に届けたい」と話す。
球磨村総務課によると、看板が掛かっていた第四分団(団員33人=1月1日現在)の詰め所は球磨川沿いにあり、豪雨で倒壊して看板とともに川に流されたとみられる。同課は「連絡をもらいありがたい。村も第四分団も喜んでおり、心待ちにしています」と話した。