【独自】危険なバス停、茨城や長野など6県だけで780か所…国交省初の公表

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 横断歩道や交差点のそばにある危険なバス停について、実態調査を進めている国土交通省は30日、茨城、長野など6県分のバス停名や所在地をまとめたリストを公表した。調査結果の公表は初めて。危険なバス停は6県だけで計780か所に上っており、全国では数千か所を超えるとみられる。国交省は年内にも残りの都道府県分を公表し、順次、安全対策を実施する。

乗客を乗せるため、横断歩道上に停車したバス。バス停はAランクと判定された(30日午後、三重県鳥羽市で)
乗客を乗せるため、横断歩道上に停車したバス。バス停はAランクと判定された(30日午後、三重県鳥羽市で)

 国交省は全国40万のバス停について、危険度が高い順に(A)横断歩道にバスの車体がかかる(B)横断歩道の前後5メートルの範囲か、交差点に車体がかかる(C)交差点の前後5メートルの範囲に車体がかかる――などの基準で3ランクに分類する調査を実施。この三つを危険なバス停として、調査終了分から公表するとしていた。

 今回公表されたのは茨城、長野、三重、香川、愛媛、沖縄で、各県の運輸支局などのホームページに掲載された。3ランクの総数は計780か所で、このうちAは24%の188か所、Bは52%の403か所、Cは24%の189か所だった。いずれも、停留していたバスに起因する人身事故は起きていない。

 危険なバス停とされた780か所は6県の全バス停の2%を占めており、全国(40万か所)に当てはめると8000か所になる。

 6県では、Bランクが半数を占めた。バス停が設置された後に道路や横断歩道が整備されたケースが多いといい、道路などを整備する際にバス停の位置が十分に考慮されていなかった可能性もある。

 また、これまでの調査で、Aランクは全国で2000か所を超えることが判明しているが、B、Cの状況はわかっていなかった。6県全体でBが最も多かったことから、国交省は、全国も同様の傾向と予想している。

 リスト公表後は、都道府県の運輸支局とバス事業者、警察などでつくる「合同検討会」が、バス停や横断歩道の移設、ガードレール、危険を知らせる看板の設置などの安全対策を検討する。香川県は、調査と並行して対策も実施した結果、Bランク1か所のみとなった。調査中の都道府県でもすでに安全対策が実施され始めているという。

 ◆危険なバス停=横断歩道や交差点のそばに設置され、停車したバスで死角ができ、交通事故を誘発する恐れがあるバス停。昨年8月、読売新聞の調査で、少なくとも16都府県で441か所に上ることが判明し、国土交通省が実態調査に乗り出した。2018年には横浜市の横断歩道で、停車したバスの後方から道路を渡ろうとした小学5年の女児が車にはねられて死亡する事故も起きた。 

更なる調査急げ

 国が実態調査に乗り出してから1年余り。今回のリスト公表が、利用者や住民、ドライバーらに注意を促すきっかけになり、安全性を高める一歩になると期待したい。

 公表された780か所のうち、最も危険なAランクをみると、学校や病院、商業施設なども近くにあるのが目につく。BランクやCランクも含めると、多数の人が集まるこれらの施設の近くに相当数の危険なバス停があるとみられ、国交省やバス事業者などは調査と対策を急ぐ必要がある。

 地元では危ないバス停として知られながらも、痛ましい事故が起きて初めて対策が取られたケースも多い。事故が起きてからではなく、事前に危険の芽を摘む。今後も続くリスト公表で、こうした流れを定着させてほしい。

 バス停の移設には関係機関の調整や住民らの理解が欠かせず、難航する場合も少なくない。移設が難しい場合でも、関係者の間で知恵を出し合い、地域に応じた安全対策を模索していく必要がある。(稲垣信)

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1591860 0 社会 2020/10/31 05:00:00 2020/10/31 08:50:32 2020/10/31 08:50:32 乗客の中学生を乗せるためバスが横断歩道上に停車したり、対向車が迫る場面も見られた(30日午後5時8分、三重県鳥羽市相差町の長岡中学校前で)=中根新太郎撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/10/20201031-OYT1I50007-T.jpg?type=thumbnail

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