岩手で過去最多のクマ被害26人・出没3144件…人里で増加、背景に過疎化

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 岩手県内でのクマによる人的被害が今年度は10月末時点で26人に上り、過去最多だった2001年度の24人をすでに上回ったことが、県のまとめで分かった。都道府県別で全国最多となっている。出没件数も10月末で3144件に達し、過去最多だった16年度(3070件)を更新した。

木に登るツキノワグマ。調査中に撮影された(2017年8月)=県提供
木に登るツキノワグマ。調査中に撮影された(2017年8月)=県提供

 県自然保護課によると、26人の内訳は、山菜やキノコ採りなどで入った山の中で襲われた人が11人と例年並みだった一方、農作業中など人里での被害が15人となり、19年度(5人)の3倍に上った。県内の人的被害は15~19年度は年間12~19人で推移してきた。

 全国でのクマによる人的被害は、環境省がまとめた速報値で、10月末までに132人が報告された。都道府県別では本県(26人)が最多で、新潟県(14人)、石川、福井両県(12人)が続いた。秋田、新潟両県ではそれぞれ死者が1人出た。全国の出没件数は4~9月で1万3670件に達し、16年度以降の5年間で最も多いという。

 同省は背景として、クマが人里によく出るようになったことがあるとみている。その要因として、餌となるドングリがあまり実らなかったこと、過疎化などでクマが移動しやすい耕作放棄地が増え、生息域が拡大したことが考えられるという。

 県内に生息するのはツキノワグマで、推定生息数も増えている。

 県は09~12年度の調査で、北奥羽地域に1300頭、北上高地に2100頭の計3400頭がいると推定した。18年度から行っている大規模な生息数調査では、北奥羽地域の調査を終え、同地域で600頭増えたと推定し、今月に県内の推定生息数を4000頭に上方修正した。北上高地の調査結果は来秋に公表するとしている。県の担当者は「今年のクマによる人的被害は山中より人里が多かった。間もなく冬眠の時期だが、冬眠に入るのは個体によってまちまち。当面の間、注意を続けてほしい」と呼びかけている。

無断転載・複製を禁じます
1645075 0 社会 2020/11/22 10:18:00 2020/11/22 11:09:25 2020/11/22 11:09:25 調査中に撮影されたツキノワグマ(2017年8月、県提供) https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/11/20201121-OYT1I50034-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

アクセスランキング

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
発言小町
OTEKOMACHI
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
The Japan News
YOMIURI BRAND STUDIO
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ