GoToスキー場、「3密」対策は…ゴンドラ相乗り禁止・マスク着用
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全国で新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、福島県内の各スキー場は対策に万全を期してシーズン本番に備えている。ゴンドラやレストランなどは混雑時に「3密」になりやすいため、換気やソーシャルディスタンスの確保を図る。昨季は暖冬で苦しんだスキー場も多く、誘客に力が入っている。(石沢達洋)

12月1日のオープンをめざす「グランデコスノーリゾート」(北塩原村)は今季、ゴンドラの脇に扇風機を設置し、客の乗車前に換気することにした。定員6人だが、別グループとの相乗りは禁止。マスクなどの着用を呼びかける。

自動券売機は1台増の3台とした。事前に予約してクレジットカードで決済できる仕組みで、スマートフォン画面に表示されたQRコードをかざせば数秒で発券が完了する。リフト券購入時の「密」を防ぎ、対面販売による感染リスクも減らせる。
レストランも席数は約500から350に減らし、テーブル上にアクリル板を設置。レンタルウェアは1回の利用ごとに消毒する。
昨季はほぼ例年通り4月上旬まで営業したが、2月下旬以降はコロナの拡大で売り上げが激減した。今季は高速バス料金とリフト券をセットにした「Go To トラベル」対象のプランも検討している。同スキー場オペレーショングループの佐藤弘紀さん(30)は「対策を徹底しているので、安心して多くの人に遊びに来てほしい」と語る。
ほかのスキー場も、感染対策を徹底したうえで誘客に工夫を凝らす。
箕輪スキー場(猪苗代町)では、10メートル四方のドッグランを雪上に設ける計画だ。隣接のホテルにもペット同伴が可能な客室を最大4部屋用意する予定で、スキーやスノーボード以外の客も狙う。
昨季は雪不足で営業開始が例年より1か月近く遅れた猪苗代スキー場(同)は今季、登録無料のファンクラブを創設した。会員になればリフト1日券が平日は無料、土日・祝日は半額になる。土曜や祝日前日のナイター営業日には花火イベントを新たに企画しており、担当者は「地域の活性化にもつなげたい」と話す。
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福島地方気象台によると、29日~12月1日の会津地方は寒気などの影響で曇り一時雨か雪の予報。山間部では積雪の可能性があり、初滑りも期待できそうだ。