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軽トラックの荷台に載せる箱型プライベートルームを千葉市中央区の車両機器メーカーが商品化した。災害やキャンプで使うために自分好みにアレンジできるのが特徴。「トランピングカー」と名付けて受注生産を始めた。(池田寛樹)
同区の「ハウスオンザモビリティ」代表・中台友章さん(34)が開発したプライベートルームは2畳半の広さで車の荷台に載せることができる。軽トラがあれば50万円ほどの費用で作ることができる。バッテリーが搭載でき、エアコンなどを取り付けることも可能だ。
中台さんは京成自動車工業(千葉県市川市)で救急車や衛星中継車などの製造に携わってきた。2010年の退社後、キャンプ好きが高じて箱型のプライベートルームを試作。昨秋の台風15号の際に被災した知人に貸したところ、「避難所に入れない愛犬とともに避難生活を送ることができた」と感謝された。災害ボランティアらも活用できると手応えを感じ、今年2月に会社を設立。断熱材や防炎材を試したり、走行時の風の抵抗を計算して改良したりと試行錯誤を重ね、本格製造にこぎ着けた。
日本RV協会によると、キャンピングカーの販売は近年のキャンプブームを追い風に、昨年、全国で526億円と過去最高に達した。今年は新型コロナウイルスの感染拡大で、密を避けながらレジャーを楽しみたいという人が増えており、さらに需要が高まっている。
ただ、キャンピングカーは新車の場合、300万円台からが相場と高額だ。このため、中台さんは「従来のキャンピングカーではなく、手頃な価格帯の商品を提供していきたい。カスタマイズも可能なので、いろいろな用途で活用してもらえるはず」と話している。問い合わせは中台さん(080・7792・3919)。