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水虫薬「睡眠剤混入想像せず」…アトピーで処方され意識失った男性

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 製薬会社「小林化工」(福井県あわら市)が製造した爪水虫などの治療薬に睡眠導入剤成分が混入した問題で、この薬を服用した岐阜県の配送業の男性(33)が読売新聞の取材に応じ、車を運転中に意識を失って物損事故を起こした体験を振り返った。男性は「自分だけでなく、誰かの命を奪ってしまっていたかもしれない」と憤っている。

 「アトピーを治すため、疑いもせずに飲んでいた。成分が急に変わっていたなんて想像もしなかった」。男性はアトピー性皮膚炎を患っており、2か月前に県内の医院で殺菌効果のある「イトラコナゾール錠50『MEEK』」を処方されて服用を始めたが、特段の異常はなかった。

 睡眠導入剤成分「リルマザホン塩酸塩水和物」が混入したロット番号の薬を処方されたのは11月28日。休日の翌29日、これまで通り朝食後に2錠を飲んだ。一日中眠気を感じたが、「疲れているのか」と気に留めなかった。翌朝、また2錠を飲んで出勤すると、足がふらつき、同僚から「大丈夫?」と心配された。「大丈夫、大丈夫」。そう答えた気もするが、記憶は曖昧だ。

 しかし、トラックで最初の配送先に向かう途中で意識が途切れ、道路の中央線上にあったポールに衝突した。「出発から事故の瞬間までの記憶は断片的。ぶつかった衝撃で気付き、警察や職場に連絡したことは覚えているが、その後の記憶も途切れている」

 幸いけがはなかったが、割れたライトの破片が対向車のフロントガラスに当たり、ひびが入ったという。

 薬が原因とは思いもせず、12月1、2日も服用。出勤したが仕事もままならず、上司に付き添われて2日に主治医に相談した。複数の患者から同様の報告が寄せられており、主治医は薬を販売する会社に連絡し、男性にも服用をやめさせた。

 男性の体調はすぐに戻ったが、服用薬に1錠あたり1回の最大投与量の2・5倍にあたる睡眠導入剤成分が含まれていたことを知った。「もう少し量が多ければ、睡眠薬の多量摂取で死んでいたかも。車を運転する仕事なので、被害は自分だけで済まなかった可能性もある。本当に怖い」

 小林化工によると、薬を処方されたのは31都道府県の364人。首都圏で入院中の70歳代の女性が死亡したほか、運転中の物損事故も15件確認されている。

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1699409 0 社会 2020/12/14 15:00:00 2020/12/20 06:16:07 2020/12/20 06:16:07

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