自宅療養の男性死亡、県基準では「入院相当」…安否確認・自宅訪問なし
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神奈川県は8日、新型コロナウイルスに感染し自宅療養していた独り暮らしの60歳代男性が6日に肺炎で死亡したと発表した。県は担当した横浜市保健所の職員が県の基準で「入院相当」となる男性を自宅療養としていたと説明している。
県は医療崩壊を防ぐため、65歳以上と持病のある感染者を原則入院としてきた基準を先月上旬に改定。重症化リスクごとに点数をつけ、計5点以上は入院、4点以下は宿泊施設などでの療養を原則とした「神奈川モデル」を運用していた。
県と市によると、男性は先月23日に発症し、今月3日に陽性が判明。県の入院基準では「入院相当」だったが、市職員の聞き取りで体調も良く、本人も希望したとして自宅療養としていた。4日夜に県職員が聞き取った血中酸素濃度も通常を大きく下回っていたが、再測定ができないまま経過観察としていた。
その後、連絡が取れなくなり、6日に自宅で倒れているのを親族が発見し、救急搬送された医療機関で死亡が確認された。
県は、連絡が取れない間にデータの入力漏れなどから安否確認の連絡や自宅訪問が行われなかったとして、今後チェック体制を強化する方針を示した。