「新成人は地域の宝」と老舗和菓子店が出世払いで餅販売
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新型コロナウイルスの感染拡大で成人式が中止になった新成人を励まそうと、栃木県佐野市の老舗和菓子店「四季彩菓 扇屋」は、12日から新成人らに「出世払い餅」と名付けた紅白の大福餅を配る。プレゼントではなく、あくまで出世払いによる販売だといい、同店では「自分なりに地域のために頑張ってくれることが『出世払い』になる。少しでもおめでとうの祝福と頑張れのエールが届けば」と話している。

出世払い餅を考えたのは、店主の石倉大さん(37)。同店は明治元年(1868年)創業で、石倉さんは6代目。後を継いですぐに師匠であった父親が早世し、地域の人々や得意先に育ててもらったと振り返る。
石倉さんは「コロナ禍で不安もあるだろうけど、新成人は地域の宝であり、大人は応援している。自分がかつて体験したように、地域の温かさを新成人にも感じてもらえたら」と話す。
餅は1セット2個入り。31日まで1日20セット用意する。水曜定休。問い合わせは、同店(0283・22・0973)。