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コロナ禍で閉店のラーメン店、キッチンカーで復活へ…店主「愛されてきた味を守りたい」

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 東北一の歓楽街・国分町(仙台市青葉区)で、半世紀近くにわたって愛されたラーメン店「味よし国分町本店」が、キッチンカーでの営業再開を目指している。新型コロナウイルスの影響で昨年4月に閉店したが、店主の氏家剛さん(56)は「愛されてきた味を守り続けたい」と、再びのれんを掲げる。(後藤陵平)

完成したキッチンカーで、出店準備を進める氏家さん(6日、仙台市で)
完成したキッチンカーで、出店準備を進める氏家さん(6日、仙台市で)

 同店は、氏家さんの父・孝夫さん(84)が市内に構えた食堂が始まり。約50年前、国分町の中心にラーメン店として移転した。ひき肉ともやし、メンマののったシンプルなみそラーメン。仙台みそなど数種類をブレンドした甘くてまろやかなその味は、居酒屋などで一杯引っかけた会社員らの胃袋をつかんだ。

 しかし、仙台駅周辺に飲食店が増えるにつれ、通りが人であふれかえった国分町のにぎわいは失われていった。店の周囲にはラーメン店が相次いで出店し、売り上げが徐々に減少。そこにコロナが追い打ちをかけた。

 昨年4月、近くの飲食店で宮城県内初のクラスターが確認されると、国分町からは一気に人通りが減った。店の売り上げは普段の2割程度になり、多いときは店に入りきれないほど訪れた酔客も、日によっては1時間に1人。孝夫さんからは「借金する前に店を閉めてもいい」と言われ、「閉店」を伝えるはり紙を出した。

 閉店後、氏家さんは、介護施設の調理担当やスーパーの総菜担当の職に応募したが、仕事は決まらなかった。父の手伝いを始めた20歳の頃から共にあった店を失い、心に大きな穴が開いたようだった。

 自宅でぼーっと過ごす氏家さんを見かねた妻の弘美さん(54)が、イベント会場でラーメン店を出してみては、と提案した。昨年10月末、仙台市内で開かれた屋外イベントに出店すると、懐かしい味を求める人が列をなし、用意した約150食を完売。翌日は麺を追加し、約300食を売り上げた。

 「ずっと通っていたよ」「次はいつやるの?」「またやってほしい」――。多くの客の期待や励ましの声を受け、氏家さんはキッチンカーでの再開を決意した。商業施設の敷地内でラーメンを提供し、屋外のテーブルやベンチなどで客に食べてもらうことを想定。新型コロナ対策として、持ち帰り用も検討している。

 まずは仙台市青葉区の勾当台公園で11~21日に行われるイベントで初出店し、3月からは各地を巡回する予定だ。

 現在、運転資金として100万円を目標にクラウドファンディングを実施している。食事券のほか、国分町の店舗で使用していたどんぶりなどを寄付者にプレゼントする予定だ。

 「キッチンカーなら、どんな場所にも行ける。県外でもどこでも、味よしラーメンの味を届けたい」と氏家さん。「店舗」となる1・5トントラックも完成し、初日に向けて準備中だ。

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1826927 0 社会 2021/02/08 08:59:00 2021/02/08 11:07:11 2021/02/08 11:07:11 完成したキッチンカーの準備を進める氏家さん(6日、仙台市宮城野区で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/02/20210207-OYT1I50046-T.jpg?type=thumbnail

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