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【独自】偽版画、「早世の天才画家」有元利夫の作品も…リトグラフ6作品が流通

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 日本画の巨匠・平山郁夫や東山魁夷かいいらの絵画を基にした版画の偽作事件を巡り、油彩画家・有元利夫(1946~85年)の版画6作品の偽作も流通していたことが関係者への取材でわかった。販売元は不明だが、大阪府の画商からの依頼で平山作品などの偽作を制作したとする工房経営者は取材に「有元作品も作った」と明かしており、警視庁や業界団体は今後、画商が販売した可能性もあるとみて流通経路を調べる。

 有元利夫は、イタリアのフレスコ画と日本の仏画に共通点を見いだし、砕いた鉱石が原料の「岩絵の具」などで独自の絵画世界を作り上げて多くの作品を残した。38歳の若さで亡くなったことから「早世の天才画家」とも呼ばれている。

 遺族や専門家らでつくる「有元利夫作品鑑定委員会」によると、偽作が見つかったのは、1980~83年に制作されたオリジナル版画6作品。赤を基調とした部屋にいる人物を描いた「赤い部屋」や、淡い色遣いが特徴の「MAGIC 占いの部屋」などで、いずれもアルミ板などに描いた絵を刷る「リトグラフ」だ。

 昨年末、外部から6作品の鑑定を依頼され、いずれの作品にも、偽造された有元のサインが入っていることを確認した。紙の質感や色合いも真作と異なり、偽作と断定した。

 同委員会は今後、6作品の購入者から相談を受け付ける窓口を設ける。

 有元作品に詳しい東京都内の画商は、「6作品はいずれも人気作で、売れ筋の作品を狙って偽作したのだろう」と語った。

 見つかった偽作の販売ルートは分かっていないが、平山作品などの偽作の制作を認めた奈良県の60歳代の工房経営者は今月2日、読売新聞の取材に、偽作を販売していた大阪府の50歳代の画商男性から依頼された中に、有元作品も含まれていたと明かした。

 業界団体「日本現代版画商協同組合」(日版商)などによると、画商男性は平山郁夫と東山魁夷、同じく日本画家の片岡球子の版画10作品の偽作を販売したことを認めている。工房経営者の話から、流通量は約8年前から約800点に上るとみられている。

 警視庁は昨年12月、著作権法違反容疑で画商の画廊や自宅などを捜索し、数十点の版画を押収した。同庁は10作品以外にも偽作がある可能性が高いとみて捜査を進めている。

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