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「法令より作業効率を優先」小林化工の社長、十数年前から不正を把握

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 命に関わる医薬品製造での不正を経営トップも黙認していた。睡眠導入剤混入問題で9日、116日間の業務停止命令を受けた製薬会社「小林化工」(福井県あわら市)。小林広幸社長は十数年前から不正を把握していたと記者会見で明らかにした上で謝罪したが、組織ぐるみで安全を軽視してきた責任は重く、信頼回復は容易ではない。

記者会見に臨む小林化工の小林広幸社長(左)と橋本利和研究開発本部長(9日午後7時46分、福井県あわら市で)=前田尚紀撮影
記者会見に臨む小林化工の小林広幸社長(左)と橋本利和研究開発本部長(9日午後7時46分、福井県あわら市で)=前田尚紀撮影

 9日夕、小林社長はあわら市内の本社で開いた記者会見の冒頭、硬い表情で「劣悪な製品を作ったこと、健康被害を招いたこと、ご遺族、医療従事者の皆様におわびします」と述べ、5回にわたり頭を下げた。

 小林社長によると、不正の把握は製造責任者だった2005~07年頃。厚生労働省が承認していない工程が記された「裏手順書」や、立ち入り調査に備えて虚偽の製造記録を記した帳簿(二重帳簿)の存在を知ったという。

 すぐに正せなかった理由について「会社が販路を拡大しており、一度に大量の製造は止められなかった」と説明。「数年かけて(改めよう)と思ったが、判断は大きな誤りだった」とうなだれた。

 民間信用調査会社などによると、同社は家庭用置き薬の製造販売業として創業し、1961年に株式会社化。小林社長は創業者の孫で、大手製薬会社を経て、94年に入社し、2007年に社長に就任した。記者に「隠蔽いんぺいではないか」と質問されると、「隠してしまったということになるのか……」と苦渋の表情で答え、「法令やルールより作業効率を優先してしまった」と肩を落とした。

 小林社長は再発防止の道筋をつけてから辞任する意向を示し、「ミス防止のシステム導入や社員教育に力を入れる。(再発防止策を)やり遂げる」と強調した。

 睡眠導入剤の成分が混入した薬を処方されたのは344人。同社は全員に一律30万円の「見舞金」を支払った上、事故などの補償も行う考えだ。同社は会見で、うち321人を特定し、220人と補償手続きを進めていることを明らかにした。

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1832005 0 社会 2021/02/10 05:00:00 2021/02/10 10:59:18 2021/02/10 10:59:18 記者会見中、顔を寄せて話し合う小林化工の小林広幸社長(左)と橋本利和研究開発本部長(9日午後7時46分、福井県あわら市で)=前田尚紀撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/02/20210209-OYT1I50098-T.jpg?type=thumbnail

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