太宰治は数学が得意だった…成績表公開
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「人間失格」「走れメロス」などで知られる作家・太宰治(1909~48年)が、旧制青森中学(現・青森県立青森高校)に在籍していた当時の成績表が見つかり、10日、報道陣に公開された。遅刻や欠席はなく、3年次は生徒181人のうち総合3位と、真面目な優等生だったことがうかがえる。
成績表は4年前、青森高校の西谷ともえ教諭が教材資料室で発見。在籍した1~4年次の学年成績など9冊があった。

これらをみると、3年次は数学の「代数」が満点の100点、「体操」が90点と好成績で、西谷教諭は「これらは苦手というイメージがあったが、意外な一面が見える」と指摘。一方、得意だろうと思われた国語漢文の「文法作文」は、2年次も4年次(3学期)も83点で、西谷教諭によると、他の生徒と比べても決して高得点ではなかった。
同校は創立120年の節目を昨年迎えたのを機に、太宰の遺族の承諾を得て成績表を公開した。ほかの在籍者の記録も含まれるため、当面は校内で保管し、研究者の要望があれば原本の閲覧許可を検討するという。