読売新聞オンライン

メニュー

ニュース

動画

写真

スポーツ

コラム・連載・解説

発言小町

漫画

教育・受験・就活

調査研究

紙面ビューアー

その他

サービス

読売新聞のメディア

購読のお申し込み

読売新聞オンラインについて

公式SNSアカウント

神社参拝の代理人「御師」、90年ぶりよみがえる…コロナ禍で要望受け

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 参拝に赴くことが困難な人の代わりなどを務める「御師おし」が鹿島神宮(茨城県鹿嶋市宮中)で約90年ぶりに復活した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で参拝を控える人からの要望を受けて今年1月によみがえった。御師による代参の様子は録画され、申込者が視聴できる仕組みで、同神宮は「伝統を守りながら現代に合わせた取り組み」としている。感染拡大が終息するまで毎月1日に実施するという。

御師として代参を行う松信さん(1日、鹿島神宮で)
御師として代参を行う松信さん(1日、鹿島神宮で)

 1日午後6時頃、照明の薄明かりに照らされた境内を、神職とともに「代参」と書かれた装束をまとった男性が歩いた。御師を務めたのは、市観光協会理事の松信正さん(68)。明治時代まで続いた御師の家系という。神職がおはらいや祝詞のりとをあげ、「交通安全」や「受験の合格」について、願い事を述べた後、松信さんは拝殿で深々と拝礼し、祈りをささげた。

      ◇

 鹿島神宮によると、御師は各地を回って同神宮のお札などを配り、信仰を広めていた人物。江戸時代には、同神宮を信仰する人々が「こう」と呼ばれる集団を各地に結成していた。講の代表者は年1、2回、人々に代わって同神宮を参拝し、御師は代表者の受け入れや案内、一緒に祈願する役割を担った。代表者も参拝できない時には、その代わりを務めた。御師はその後、交通網の発達などに伴って姿を消した。1930年頃に御師が奉納した灯籠が同神宮に残っており、これが御師の活動を示す最後の記録という。

      ◇

 同神宮では、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、神事や祭りの中止・縮小を余儀なくされていた。参拝者も減少し、遠方に住む人からは、「初詣をしたいが参拝が不安」「参拝するのが難しい」といった声があったという。

 そこで同神宮は、かつて代参を行っていた御師の復活を決めた。白羽の矢を立てた松信さんの実家は房総地域(現在の千葉県など)を中心に活動していた御師「松信伴太夫はんだゆう」の一族で、講に所属していた人たちの名が書かれた板も残るという。松信さんは同神宮の依頼を快諾し、約90年ぶりに御師がよみがえることになった。御師復活から2度目となる代参を1日に終えた松信さんは「皆さんの代わりに、神様の力でコロナ禍を振り払ってほしいとの思いでお祈りした」と振り返った。

      ◇

 申込者は、同神宮から電子メールで送られたURL(ネット上の住所)に接続すると、録画された代参の様子を視聴できる。同神宮神職の村山正寛さん(39)は「御師や代参という伝統と、インターネットという現代技術を用いた取り組み。新しい生活様式に合わせながら、古式に由来したお祈りができる」と話している。

 代参の申し込みは初穂料7000円から。問い合わせは鹿島神宮(0299・82・1209)へ。

無断転載・複製を禁じます
1850762 0 社会 2021/02/18 09:14:00 2021/02/18 09:14:00 2021/02/18 09:14:00 境内では薄明かりのなか御師による代参が行われた(鹿嶋市宮中の鹿島神宮で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/02/20210217-OYT1I50021-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)