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61歳の誕生日を前に記者会見に臨まれた天皇陛下は、皇后さまとともに発生から10年になる東日本大震災の被災地に変わらず心を寄せていく考えを示された。
「(東日本大震災の)被災地ではまだ様々な問題が残っているように思います」。天皇陛下は記者会見で、道路などインフラの再建は進んでいるものの、家族や親しい人を亡くし、避難で生活環境が一変した人々の心の傷は「まだ癒えていない気がします」と思いを寄せられた。今月13日の福島県沖を震源とする地震では、10年前の震災の被害の大きさを改めて思い起こし、「震災は過去のことではなく、現在も続いていることとして考える必要がある」と述べられた。
新型コロナウイルスを巡っては、感染症の影響で苦しむ人々を心配する一方で、医療や保健所の関係者らに対して「国民の間で感謝の念を広く共有する1年となりました」と語られた。感染対策の継続は「努力を要します」とし、「感染防止に努める多くの皆さんに感謝します」と話された。
印象に残ったこととして、英国で歩行器を押しながら自宅の庭を歩いて医療従事者への寄付を呼びかけたトム・ムーアさん(今月2日、100歳で死去)の活動を挙げられた。ムーアさんが残した「明日は
コロナ禍の中で「今、自分ができることはいったい何なんだろうかと常に考えながら過ごしてきた」と明かし、昨年秋以降、医療現場や被災地の視察に活用しているオンラインについて「新たな可能性を見いだせた」との考えを示された。
今年12月に成人となる長女愛子さまについては「成年皇族として感謝と思いやりの気持ちを持って一つ一つの務めを大切に果たしてもらいたい」と願われた。
秋篠宮家の長女眞子さまの結婚については、国民の間で様々な意見があることは承知しているとした上で、「眞子内親王が両親とよく話し合い、秋篠宮が言ったように、多くの人が納得し、喜んでくれる状況になることを願っております」と述べられた。