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左脚失ったコウノトリに義足、義肢装具士「感動した」…おもちゃのバットで手作りしてたけど

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 兵庫県豊岡市の県立コウノトリのさと公園で、左脚を半分失ったコウノトリに「義足」を着けようという取り組みが進んでいる。最初は、公園の関係者がおもちゃのバットなどで手作りしたが、義肢装具士の資格を持つ専門学校教員が協力を申し出て、本格的な義足製作を始めた。(熊谷暢聡)

左脚に試作の義足を装着したコウノトリ(6日、兵庫県豊岡市で)=兵庫県立コウノトリの郷公園提供
左脚に試作の義足を装着したコウノトリ(6日、兵庫県豊岡市で)=兵庫県立コウノトリの郷公園提供

 このコウノトリは、昨年7月に豊岡市内の人工巣塔を巣立った雌で、1月下旬、南に約90キロ離れたため池で衰弱しているところを保護された。狩猟用のわなに挟まれたのか、左脚の半分が壊死えししてなくなり、右脚だけでバランスを取っていた。

 同公園に運ばれ回復した後、獣医師の松本令以れいさん(46)が両脚で立てるようにと義足を提案。ホームセンターや100円ショップを回り、材料を探した。試行錯誤の末、野球観戦用のミニバットや突っ張り棒を使い、足先にはけん玉の玉を付けて完成させた。

 2月上旬に義足を着けた当初は嫌がるようなしぐさをしていたが、餌を与える際に義足を地面につけるリハビリを繰り返し、両脚でバランスを取って立てるまでになった。ただ、十分にフィットせず、体重を乗せきれない難点があった。

おもちゃのバットなどで手作りした義足を手にする松本さん(右)と本格的な義足の製作に乗り出した川上さん(6日、兵庫県豊岡市で)
おもちゃのバットなどで手作りした義足を手にする松本さん(右)と本格的な義足の製作に乗り出した川上さん(6日、兵庫県豊岡市で)

 コウノトリの窮状を耳にした「神戸医療福祉専門学校三田校」(兵庫県三田市)の教員で義肢装具士の川上紀子さん(29)は、「何とか助けてあげたい」と学校を通じて協力を申し出た。小学4年の頃に交通事故で愛犬が下半身不随となり、歩行補助器具の重要性を知ったことから義肢装具士を志した経歴の持ち主だ。

 数々の義足を手がけてきたが、鳥の義足は初めて。3月下旬に石こうで左脚切断部の型取りをし、義足を装着する部分はポリウレタンで脚を包む構造にして、試作品(長さ44センチ)を作り上げた。

 川上さんは今月6日、同公園を訪れ、けがをしたコウノトリの左脚に試作の義足を装着。コウノトリは左脚に体重をのせ、体を休めるしぐさを見せた。その様子を目にし、川上さんは「人の義足と違い、手探り状態でうまくいくか不安もあった。感動した」と涙ぐんだ。今後、不具合を確認しながら、より軽量な義足を完成させる。

 松本さんは「おもちゃで作った義足と違って脚にフィットし、右脚への負担が軽くなるはず。完全に歩くことは難しいかもしれないが、義足で1歩、2歩と動かせるようになると思う」と期待する。同公園は当面、屋内施設でリハビリを行い、屋外施設に移せるか検討するという。

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1967840 0 社会 2021/04/07 14:28:00 2021/04/07 14:28:00 2021/04/07 14:28:00 左脚に義足を試着したコウノトリ=県立コウノトリの郷公園提供(兵庫県豊岡市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210407-OYT1I50064-T.jpg?type=thumbnail

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