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自宅隣に出現した危険な「ヤード」…要請ほったらかし、車が燃える騒ぎも

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 自動車の解体施設「ヤード」での不正行為を規制する「盗難自動車の解体及び輸出の防止等に関する条例」が10月1日に施行される。罰則規定を設けて事業者に周辺地域の生活環境確保を求めたことが特徴で、三重県と県警は、住民の不安を解消し、犯罪利用への抑止力としたい考えだ。(岩本康佑)

住民「常に危険」

ナンバープレートが付いていない車が大量に保管されていた(三重県木曽岬町で)
ナンバープレートが付いていない車が大量に保管されていた(三重県木曽岬町で)

 「山積みされた車が爆発したり崩れたりする危険が常にある。条例制定は遅いくらいだ」

 県内約40か所あるヤードのうち、約10か所が集中する木曽岬町。ヤードの隣に住む男性(81)はこう語り、ナンバープレートの外された車が100台ほど保管されている敷地を見つめた。

 車は男性宅に迫るように止められ、事業者に「もう少し距離を置いて」と要請しても、そのままだ。外国籍とみられる男性がプレートのない車で公道を走り、危険な運転が繰り返されるほか、車が燃える騒ぎもあった。男性は「条例施行で全てが改善されるとは思わない。一番の解決方法は、事業者に立ち退いてもらうこと」と語気を強めた。

 一方、中古車の解体と輸出を営むパキスタン国籍の男性は取材に対し、「車を保管する土地代や税金は払っている」と主張。プレートのない車で公道を走ることや盗難車を扱っていないかを尋ねると、「距離は短いし危なくない。オークションでの中古車購入時に車検証を確認しており、絶対にあり得ない」と否定した。

罰則規定も

 今回の条例は、中古自動車の解体や輸出をする事業者に、氏名や所在地を届け出させた上で、盗難車の解体や輸出を防ぐことなどを目的としている。

 具体的には、事業者には車の保管場所の届け出や、解体する自動車や部品の保管場所への標識の掲示を定めた。また、盗難車の疑いがある場合には警察官に申告することや、周辺地域の良好な生活環境を確保するための措置も義務化した。

 違反した場合、県公安委員会は6か月以内の事業停止命令を出せる。業務停止命令違反では懲役1年以下または罰金50万円以下、無届け営業では、懲役6月以下または罰金30万円以下の罰則なども規定した。

今後の増加懸念

 県内のヤード事業者のほとんどが外国人で、「知らない間に唐突にヤードができていることもある」(県警幹部)のが実態だという。言葉が通じない場合も多々あり、外国人への条例内容の周知が課題となる。

 木曽岬町や住民によると、愛知県で2019年12月に「ヤード条例」が施行されて以降、町内にヤードが増えているという。町に隣接する愛知県弥富市には、大規模な自動車オークション会場がオープンしており、今後も増加の懸念がある。

 県などは条例施行までの間に、事業者に直接、その内容を説明し、適正に運営するよう求める方針だ。

◆条例のポイント

▽懲役刑、罰金刑、停止命令などの罰則を規定

▽事業者に良好な生活環境の確保に向けた措置を義務化

▽事業者は、所在地や車の保管場所を届け出る

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1991951 0 社会 2021/04/17 15:47:00 2021/04/17 15:47:00 2021/04/17 15:47:00 ナンバープレートが付いていない車が大量に保管される(3月18日午後1時53分、木曽岬町で)=岩本康佑撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/04/20210417-OYT1I50032-T.jpg?type=thumbnail

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