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屈指の「祝日大国」日本、ちゃんと休めていますか

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[New門]は、旬のニュースを記者が解き明かすコーナーです。今回のテーマは「祝日」。

 ゴールデンウィークが終わり、祝日のない6月がやって来る。憂鬱ゆううつな気分になる人は少なくないはずだ。でも、日本は先進国屈指の「祝日大国」だと知っていますか。

G7最多の年16日、英国の倍

 「学校の休みが多すぎる。月3日くらいでよい」。1875年(明治8年)12月15日の読売新聞に、こんな投書が載った。

 当時、休日を役所と同じ月6日とする学校に、投稿者は「一時の間も無駄にするのは子どものためにならない」と憤慨した。

 それから約150年。役所や学校、多くの企業は週休2日制となり、年16日の祝日もある。この祝日数、日本貿易振興機構(ジェトロ)の調査では、先進7か国(G7)で最多だ。2位イタリア(12日)より4日多く、最少の英・イングランド、ウェールズ(8日)の2倍になる。

 なぜ多いのか。国民の意識が変わってきたこともあるが、「外圧」や「政治」に左右されてきた歴史も透けて見える。

2月11日 GHQ認めず

 近代に入り、祝日が初めて法令で定められたのは1873年のことだ。当初は年8日で、多くは皇室との関わりが深かった。例えば、2月11日は神武天皇の即位日とされる「紀元節」、11月23日は宮中祭祀さいしの一つ「新嘗祭にいなめさい」と呼ばれていた。

 だが、敗戦後、天皇制と結びついた国家神道の廃止を命じた連合国軍総司令部(GHQ)は2月11日の祝日化を認めなかった。11月23日も存続の危機にあったが、「勤労感謝の日」に名を変えることで残った。こうして、1948年制定の「国民の祝日に関する法律」(祝日法)の下、年9日でスタートした。

 2月11日が「建国記念の日」として祝日に戻ったのは、主権回復後の66年。このときの法改正で同時に9月15日を「敬老の日」、10月10日を「体育の日」(現・スポーツの日)とした。80年代に入ると再び「外圧」にさらされる。日本人の労働時間の長さが欧米に批判され、政府は86年から、祝日に挟まれた5月4日を「国民の休日」にした。

 2000年に導入された「ハッピーマンデー」では、特定の祝日を月曜日に移し、3連休を作ることになった。観光振興や消費拡大が目的で、今は「成人の日」「スポーツの日」「海の日」「敬老の日」が対象だ。

 ただ、これには異論も出ている。「海の日」は明治天皇が東北巡幸から横浜港に帰港した7月20日にちなむ。ハッピーマンデーで「7月の第3月曜日」とされ、「趣旨が形骸化している」として超党派の「海事振興連盟」が元に戻すよう求めている。

 今年は東京五輪に合わせ「海の日」「スポーツの日」「山の日」が開会式や閉会式の時期に移され、7月に4連休、8月に3連休ができる。多くの国民は歓迎するだろうが、国立歴史民俗博物館の新谷尚紀・名誉教授(民俗伝承学)は「政治が国民の支持を集めるため、祝日を都合良く利用し過ぎている側面もある。本来の祝祭的な意味が薄れてきているのでは」と危ぶむ。

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