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ブルートレイン2両、「遍路宿」に転身へ…うどん店主「雨ざらし忍びない」と購入

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修繕作業が進むブルートレイン。毎日、鉄道ファンが訪れる(香川県観音寺市で)
修繕作業が進むブルートレイン。毎日、鉄道ファンが訪れる(香川県観音寺市で)

 引退後、鹿児島県阿久根市で雨ざらしになっていた寝台特急・ブルートレイン2両が四国霊場第六十六番札所・雲辺寺に向かうロープウェーの山麓駅(香川県観音寺市)前に到着した。車両は改修され、今秋にも「遍路宿」として再生される。(高山智仁)

 2両は関西と九州を結ぶJRの寝台特急「なは」として活躍。老朽化のため2008年に引退し、阿久根市のNPO法人に譲渡された。阿久根市にある私鉄の駅前で簡易宿泊所として活用されていたが、14年、経営不振で営業休止となった。

 雑誌などで2両のことを知った鉄道好きのうどん店主、岸井正樹さん(60)(善通寺市)が「雨ざらしで朽ち果てていくのは忍びない」と20年6月に買い取った。

 2両の運搬は、交通渋滞や事故を避けるため、夜間を中心に4日がかりで行われた。4月15日夜、トレーラーにつながれて阿久根市を出発。大分県からフェリーで運ばれ、17日午前、愛媛県の八幡浜港に着き、再び陸路を進み、18日朝、山麓駅の駐車場に到着した。

 今は、車体のさびを落として塗り直したり、傷んだ内装や電気設備、上下水設備の修繕を行ったり、改修作業が続いている。

 2両のうち1両(オハネフ25―2209)は2人用の個室を備えたDUET(デュエット)と呼ばれる客車で、3両しか製造されなかった珍しい車両。もう1両(オハネフ25―206)は2段ベッドを備えた客車で、2両とも内装のレイアウトは変更せず、当時の雰囲気を味わえるようにする。宿泊施設の名称は、「オハネフの宿」にする予定という。

 鉄道ファンで、4月20日に車両を見に来た愛媛県四国中央市の会社員の男性(57)は、大学入試の際、初めてブルートレインに乗ったといい、「青春の思い出。憧れの列車だった」と感慨深く話した。

 移送や修繕の費用は、岸井さん夫妻がクラウドファンディングで募り、延べ約900人から集まった約1400万円を活用。岸井さんは「多くの人の協力で、夢が実現した」と喜ぶ。

 今後は、修繕作業と並行して、雨ざらしとならないよう、車両を覆う屋根を設置するほか、車両脇には、うどん店やフルーツの摘み取りを楽しめる体験型観光農園を開く予定という。

 岸井さんは「宿泊客にブルートレインの歴史、文化を伝え、何度来ても飽きない施設にしたい」と意気込んでいる。

       ◇

 山麓駅までは、萩交通サービス(観音寺市)が今月、土日祝日にJR観音寺駅からシャトルバスの運行を始めた。同駅発が午前10時10分と午後0時15分。

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2037244 0 社会 2021/05/08 16:15:00 2021/05/10 10:33:33 2021/05/10 10:33:33 鹿児島県からの移設が完了し、修繕作業が進むブルートレイン(観音寺市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/05/20210508-OYT1I50073-T.jpg?type=thumbnail

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