「生きたい」刺された少女が歩いた59m…池田小殺傷20年、語り続ける両親

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 安全なはずの学校で突然、8人の幼い命が理不尽に絶たれた日から、20年の歳月が流れた。大阪教育大付属池田小(大阪府池田市)の児童殺傷事件で我が子を奪われた親たちは、今も変わることのない思いを語った。

「祈りと誓いの集い」で献花する代表の児童たち(8日午前10時28分、大阪府池田市の大阪教育大付属池田小で)=前田尚紀撮影
「祈りと誓いの集い」で献花する代表の児童たち(8日午前10時28分、大阪府池田市の大阪教育大付属池田小で)=前田尚紀撮影

 2年生だった長女麻希さん(当時7歳)を失った酒井肇さん(59)と智恵さん(60)は、学校の安全を問い続けてきた。「どうすれば麻希は助かっていただろうか。私たち大人はどうすべきだったのか」。その問いに向き合いながら生きてきたという。

 「59メートル」は酒井さん夫婦に特別な意味を持つ。教室で犯人に刺された麻希さんが、校舎の玄関付近で力尽きるまで歩いた距離だからだ。廊下には、よろけてぶつかったような血痕も残っていた。最期まで「生きたい」と、懸命に前に進んだ娘の姿が胸にあった。

 事件後、夫婦は学校や行政、警察関係者の研修などの場で体験を語り始めた。学校が犯人の侵入を容易に許してしまったこと、教員が通報に手間取り、教室には子どもたちだけが残されたこと……。講演は2人合わせると100回を超えた。

 今も当時の記憶がよみがえり、心的負担は大きいが、「娘の苦しさとは比べようもない」と肇さんは言う。

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2111271 0 社会 2021/06/09 11:06:00 2021/06/09 12:16:54 2021/06/09 12:16:54 「祈りと誓いの集い」で献花する代表の児童たち(8日午前10時28分、大阪府池田市の大阪教育大付属池田小で)=前田尚紀撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210609-OYT1I50041-T.jpg?type=thumbnail

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