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【独自】接種率高い自治体、予約をLINEと電話に限定…開業医と連携し個別対応で効果

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遅れた自治体は

 接種開始が遅れた自治体もある。

 接種率が4・5%の甲府市は6月5日から、施設入所者ら以外の高齢者への集団接種を始めた。市は、9月中旬に高齢者接種を終える想定で準備していたが、政府が「7月末まで」を掲げたため、大規模接種を想定した会場や打ち手の確保に乗り出した。5月下旬にワクチンは確保されていたが、市の担当者は「会場や打ち手の確保の調整に時間がかかった」と説明する。

 接種率が13・2%の水戸市が高齢者接種を本格化させたのは6月7日。茨城県の方針に沿って、クラスター対策として高齢者施設などの入所者や職員らへの接種を優先したためだ。

 接種率が14・4%の東京都大田区は当初、ワクチンの配分量などが不透明だったことから、不足した場合の混乱を避けるため、国に要望する量を抑えた。その影響で、施設入所者ら以外の高齢者の接種スタートが5月25日となった。

 6月15日に集団接種の予約が取れた同区の高橋凱子よしこさん(83)は「ようやくめどが立ってホッとしたが、ほかの区の友人は5月中旬に予約が取れていた。大田区は何をしているのかとやきもきした」と話した。

成功例共有を

 新型コロナ対策の政府分科会メンバーの大竹文雄・大阪大特任教授(行動経済学)は「自治体はワクチン接種の詳細が見えない中で戦略を立てざるを得なかった。国の方針に振り回された面もあり、接種率にばらつきが出てしまっている。接種率を上げるには、うまくいった自治体の事例を共有する必要がある」と指摘している。

システム登録遅れも

 個人の接種履歴を記録する国の「ワクチン接種記録システム(VRS)」への登録が遅れているため、接種率が低く出ている自治体もある。VRSは、自治体や医療機関が接種を終えた人の接種券を専用タブレットで読み込むことで、接種を受けた人や日時、ワクチンの種類が登録される。即時に接種状況を把握できるほか、種類が異なるワクチン接種を防ぐ目的もある。

 大阪市は医療機関の登録作業の負担を減らすため、市が月に1回、VRSの入力を代行している。このため、実際の接種率が反映されていないとして、接種率の公表を控えている。

 津市は人手不足でVRSの入力が追いついていない。さいたま市も一部の入力ができていないとしている。

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2118823 0 社会 2021/06/12 05:00:00 2021/06/12 05:00:00 2021/06/12 05:00:00 目黒区で始まった高齢者を対象としたワクチン接種会場で、接種後に経過観察のため待機するお年寄りら。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が東京など4都府県で続く中、大型連休明けの6日から企業活動などが再開し、東京都内の一部自治体では高齢者のワクチン接種も始まった。東京都目黒区で。 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210612-OYT1I50028-T.jpg?type=thumbnail

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