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【独自】医療従事者の感染、月525人から47人に激減…「ワクチンの効果」

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 東京都内で5月に新型コロナウイルス感染が確認された医療従事者は47人で、今年最も多かった1月の10%以下に減ったことが、読売新聞の調べでわかった。全感染者に占める割合も下がっており、専門家は3月から本格化したワクチン接種の効果とみている。

 読売新聞は、都が毎日発表している新型コロナの新規感染者数などを月ごとに集計し、医師や看護師ら医療従事者の感染状況を分析した。都内で月の感染者が最多の4万人に達した1月は、医療従事者の感染者は全体の1・3%の525人。2月と3月は、それぞれ1万人前後の感染者のうち、医療従事者は2月が3・33%の366人、3月は2・55%の237人だった。

 4月は感染者が1万8000人に急増する一方、医療従事者の感染者は77人にとどまり、全感染者に占める割合は0・43%に低下。5月は約2万2000人の感染者中、医療従事者は47人で全体に占める割合は0・21%とさらに下がった。

 医療従事者向けのワクチン接種は、2月に全国100の医療機関で先行接種が、3月からはその他の医療機関で優先接種が行われている。国立国際医療研究センターの大曲貴夫・国際感染症センター長は「医療従事者が対策に努めていることもあるが、ワクチンの効果が表れていると考えられる」と指摘している。

医師らの不安軽減

 新型コロナウイルスワクチンの接種が進み、東京都内で医療従事者の感染者数が大幅に減少している。最前線で対応する医師らの不安が軽減する一方、都内ではリバウンド(感染の再拡大)が警戒されており、接種の対象拡大と加速化に期待の声も上がる。

 「感染への不安が軽減され、気持ちが楽になった」。4月に2回のワクチン接種を終えた東京曳舟病院(墨田区)の三浦邦久副院長(56)は話す。

 病院では昨年4月から、新型コロナの中等症や軽症者を受け入れており、感染が疑われる人も含め毎日十数人のコロナ患者が来院する。医師は防護服やフェースガードなどを着けて対応しており、「負担はかなり大きい」と三浦副院長は説明する。ワクチン接種は、希望した約350人の職員を対象に4月から開始し、これまでに8割が2回の接種を完了。4月以降、職員の感染例は1件にとどまる。

 国際医療福祉大の松本哲哉教授(感染症学)は「多くの医療機関で効果が出始めている」と指摘する。

 都内では感染が拡大した昨年春以降、100人を超えるクラスター(感染集団)が発生した医療機関は12か所確認されている。都内の入院患者は、4月から続く今回の緊急事態宣言下でピーク(5月16日)の2431人から減っているものの、今月13日時点でも1483人おり、感染リスクと隣り合わせで治療にあたる医療現場の緊張は続いている。

 ただ、厚生労働省によれば、2回の接種を終えても感染する例が確認されている。三浦副院長は「接種を完了したとしても、対策は必要だ」と気を引き締めながら、「医療現場以外にもワクチン接種が広がれば、社会経済活動再開の道筋も開けるのではないか」と語る。

 都によると、都内で優先接種の対象となる医療従事者は約57万人。10日時点で全体の65%に当たる約36万8000人が2回の接種を終えた。今月末までに全員が接種を完了する予定だ。

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2123014 0 社会 2021/06/14 15:00:00 2021/06/14 18:49:32 2021/06/14 18:49:32 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210614-OYT1I50045-T.jpg?type=thumbnail

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