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倦怠感・手のしびれ…半年休職した女性「感染前の状態とは程遠い」、軽症でも残る後遺症

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 新型コロナウイルスの後遺症が感染時に軽症だった人たちにも表れている。療養後、強い 倦怠けんたい 感や嗅覚異常など様々な症状を理由に仕事や学校を長期間休まざるを得なくなったり、周囲に理解されずに孤立感を深めたりと、心身の不調が深刻化するケースもある。原因がはっきりしないために周囲の理解が不足しがちで、支援のあり方が課題となっている。

半年近く新型コロナの後遺症に苦しむ女性。階段を上ることも困難なため、1階に布団を敷き、1日を過ごすことが多い(15日、福岡県糸島市で)=貞末ヒトミ撮影
半年近く新型コロナの後遺症に苦しむ女性。階段を上ることも困難なため、1階に布団を敷き、1日を過ごすことが多い(15日、福岡県糸島市で)=貞末ヒトミ撮影

 昨年12月に感染した京都市の理学療法士の女性(26)は、ひどい倦怠感に悩まされ、半年近く休職を余儀なくされている。「手のしびれも残っている」。今は福岡県糸島市の実家に戻ったが、2階の自室へ上がる階段がつらく、ほぼ終日、リビングで過ごす。

 女性は感染時、2日間の高熱と嗅覚障害が出たが軽症だった。自宅療養となり、半月ほどで仕事に復帰。感染前と同様に高齢者宅への訪問リハビリをこなした。

 異変が出たのは1週間後。強い倦怠感で利用者の体を支えられなくなり、仕事を休みがちになった。一人暮らしで家事ができず、2月から休職して糸島市の実家へ。その後、着替えなどの日常動作すら困難になった。食は細り、体重は1か月で4キロ落ちた。

 3月、コロナ後遺症外来を開いている福岡市の「みらいクリニック」を受診。鼻の奥に感染の影響と思われるひどい炎症が見つかり、塗り薬などで治療した。少しずつ改善しているが、「感染前の元気な状態とは程遠い。好きな仕事だが退職も考えている」と話す。

 同院は2月に後遺症外来を設置。これまでに10~40歳代を中心に約50人が来院している。感染時は軽症・無症状者だった人が7割で、全体の8割に倦怠感、4割に嗅覚障害や鼻づまりがあった。集中力低下や脱毛、関節痛なども見られた。今井一彰院長(50)は「症状や程度に個人差があるが、回復まで数か月以上かかるケースが多い」と説明する。

登校できず孤立感…「ずる休み」の誤解も

 国立国際医療研究センター(東京)によると、回復後に表れる後遺症は「ウイルス後疲労症候群」と呼ばれ、確立した治療法は見つかっていない。「第4波」では変異ウイルスの影響で感染が拡大した若い世代も、症状に苦しんでいる。

 福岡市の高校1年の女子生徒(15)は、5月初旬に感染が判明。その時は発熱もなかった。ホテルで療養し自宅に戻ってから頭痛や倦怠感がひどくなり、現在まで登校できないまま。級友が「ずる休みをしてる」と書き込んだSNSも見つけ、落ち込んだ。

 学校からは「これ以上休むと内申に響く」と登校を促されている。保健所に相談したが具体的な支援はなく、最近やっと後遺症外来にたどり着いた。「勉強の遅れを取り戻せるのか、クラスになじめるのかと悩み、気分が沈む日々が続いている」と女子生徒は漏らす。

 

 東京都は3月末以降、都立・公社の8病院にコロナ後遺症専用の電話相談窓口を設置。症状に沿った専門医を紹介するなどの支援を行っている。ただ、多くの自治体では態勢がとられておらず、九州各県と山口、沖縄に専用の相談窓口は設置されていない。

 厚生労働省の研究チームのメンバーとして後遺症の調査を行っている金沢医大の三輪高喜教授(耳鼻咽喉科学)は、「後遺症による体力低下や気分の落ち込みで日常生活に支障が出る場合はある。周囲が後遺症について理解し、悩みを受け止めるなどしてサポートすることが大事だ」と話す。(島田愛美)

重症者 息苦しさ癒えず

 厚生労働省は16日、新型コロナウイルス感染症の重症者の半数が、退院から3か月たっても息苦しさに悩まされていたなどとする中間報告を公表した。

 調査は、昨年9月~今年5月に新型コロナで入院した国内の患者を対象に実施。退院から3か月以上たった512人について、後遺症の有無を調べた。その結果、重症者の場合、50%で息苦しさが続いていたほか、筋力低下が77%、だるさも30%の人に残っていた。酸素投与を必要とした中等症患者でも、30%が息苦しさを訴え、筋力低下が53%にみられた。

 調査を実施した日本呼吸器学会の横山彰仁理事長(高知大教授)は「重症の人ほど後遺症が残りやすいことが判明した」と話している。

 また、日本耳鼻咽喉科学会と金沢医大のグループが今年2~5月に比較的軽い症状だった感染者251人にアンケート調査をしたところ、61%に嗅覚や味覚に障害がみられたことも分かった。退院から1か月後に再び調査したところ、嗅覚は60%、味覚は84%の人が改善しており、嗅覚や味覚の障害については比較的早く良くなるとみられる。

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2129973 0 社会 2021/06/17 05:00:00 2021/06/18 21:52:16 2021/06/18 21:52:16 コロナ後遺症に苦しむ女性。階段に登ることも困難なため、1階の応接間に布団を敷き、1日を過ごしている(15日、福岡県内で)=貞末ヒトミ撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210617-OYT1I50013-T.jpg?type=thumbnail

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