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64歳以下へ接種券「入手できたら勝ち組」…早朝から続々、市窓口に1700人

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 新型コロナウイルスのワクチンを巡り、自衛隊による大規模接種が17日から、働き盛りの現役世代に拡大された。東京都内の会場では朝から出勤前の会社員らが次々と接種を受け、ほっとした表情を浮かべた。接種を受けるには、自治体が発行する接種券が必要で、まだ送っていない自治体には問い合わせが相次ぎ、対応に追われている。

不安解消

 東京都千代田区の大手町合同庁舎3号館に設置された大規模接種センター。午前7時30分に開場すると、高齢者に交じって、スーツ姿の会社員やTシャツ姿の若者らが中に入っていった。

 ジャケット姿で訪れた東京都墨田区の男性会社員(38)は「妻が妊娠8か月なので、少しでも早くワクチンを接種したかった」と安心した表情で話した。営業職という仕事柄、外出する機会も多いといい、「感染の不安を減らせるのは本当にありがたい。引き続き感染対策を続けていこうと思う」と話していた。

 夫に基礎疾患があるという中野区の主婦(42)は「家族で感染したら重症化につながるかもしれなかったので、少しでも早く接種したかった」と胸をなで下ろした。

「勝ち組」

 自衛隊による接種を受けるためには、接種券を持っていることが条件となっている。ワクチンは一定の間隔をあけて2回打つ。このため、接種券を専用端末で読み込んで、国の「ワクチン接種記録システム(VRS)」に登録し、個人の接種履歴の管理や、接種の 進捗しんちょく 状況を把握する必要がある。

 21日から本格的に始まる企業などでの接種では、接種券がなくてもワクチンを打つことが認められているが、従業員らの管理が容易なためで、例外的な対応だ。

 東京都墨田区や中野区など一部の自治体はすでに64歳以下の人に接種券を発送しているが、まだ送れていない自治体も少なくない。自衛隊による接種を受けられるかどうか、接種券の有無で明暗が分かれる形となり、SNSでは「接種券入手できた人が勝ち組」といった投稿が目立つ。

戸惑いも

 接種券を未発送の自治体には、券を求める人から問い合わせが相次いでいる。

接種券を求める府中市民。行列は券を発行する市保健センター近くの府中公園まで延びた(17日午前、府中市内で)
接種券を求める府中市民。行列は券を発行する市保健センター近くの府中公園まで延びた(17日午前、府中市内で)

 東京都府中市は、64歳以下への発送を今月28日から予定していた。だが、防衛省が今月15日、接種対象を64歳以下に拡大する方針を発表したことを受け、翌16日から、市保健センターの窓口に訪れた人には、その場で接種券を発行することにした。

 こうした方針を16日朝から市のホームページやツイッターで周知したところ、同日だけでも約1700人が窓口を訪れた。17日も早朝から多くの人が駆けつけ、近くの公園にまで行列ができ、担当者は「接種を希望する人が多くいることの表れだろう」と話した。

 

 埼玉県春日部市も、希望者に接種券を送ることとし、16日午後から電子申請での受け付けを始めたところ、700人ほどの申し込みがあったという。

 東京23区の中でも、荒川区は窓口で接種券を発行し、新宿区は予約に必要な接種券番号の照会に応じるなどの対応をとっている。

 一方、対応が追いつかない自治体もある。

 12~64歳の住民が約88万人に上るさいたま市は今月30日から段階的に発送することにしている。担当者は「対象人口が多く、一斉に送るのはコールセンターがパンクするリスクもある。窓口での細かい対応も難しい」という。

 自衛隊による大規模接種の会場がある東京都千代田区。17日に60~64歳の区民ら計約5000人に発送したばかりで、59歳以下は22日以降になる。区民からは「近くの東京会場で早く打ちたい」「接種券番号だけでいいので教えて」との相談が十数件あったという。

 政府は、65歳以上の高齢者に続き、基礎疾患を抱えた人らへの接種を進める順番を示していたが、幅広い世代への接種が前倒し的に始まっていることに、担当者は「急に対象年齢が広がり、戸惑っている」とこぼした。

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2132655 0 社会 2021/06/17 15:00:00 2021/06/17 16:20:53 2021/06/17 16:20:53 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210617-OYT1I50079-T.jpg?type=thumbnail

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