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後絶たぬ「ため池」転落死、10年間で255人…全体の9割が自治体の管理外

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 ため池への転落事故で死亡した人が、昨年度までの10年間に全国で255人にのぼることが農林水産省のまとめでわかった。中でも7月は41件で、月別で最多。農水省は各自治体に安全対策の徹底を繰り返し通知しているが、自治体が管理していないため池が約90%を占め、管理者任せになっているのが実情だ。2年前から可能になった自治体による安全対策工事の代執行の活用も広がらず、どう命を守るかが課題だ。

10年前にも

親子が死亡したため池。事故後、「あぶない!!」と記された看板が設置された(香川県丸亀市で)
親子が死亡したため池。事故後、「あぶない!!」と記された看板が設置された(香川県丸亀市で)

 香川県丸亀市のため池で5月、釣りに来ていた男児(6)と父親(33)が死亡した。池の周囲にはロープが張られていたが、簡単に立ち入ることができる状態で、誤って転落したとみられる。

 市によると、池は地元の水利組合が管理。2011年にも転落死亡事故があり、組合がロープを張ったという。今回の事故後、組合は「釣り禁止」の看板を設置。市も組合と協議し、周囲の一部に鉄柵を取り付けた。

夏場に集中

 農水省によると、ため池では11~20年度に年11~33人が死亡。夏場に集中し、釣りや水遊び中が多い。60歳代以上が55%を占め、20歳未満は13%にのぼった。

 ため池は全国に約16万か所あり、自治体が管理するのは約10%。残りは農家らでつくる水利組合や個人が管理するほか、管理者不明が約3%ある。

 農水省は各自治体に繰り返し、警告の看板設置などを通知してきたが、どこまで安全対策を取るかは管理者に委ねられる部分が多い。管理者不明のため池については宙に浮いている。

 19年7月に施行された農業用ため池管理保全法で、自治体が管理者らに代わって安全対策工事を実施することを可能にする代執行の仕組みが導入されたが、農水省は実施例を把握していないとする。

 農林中金総合研究所の亀岡鉱平・主事研究員は「代執行は最終手段で、行政も財産権を飛び越えることに慎重なのだろう」と指摘。「まずは地元での管理が重要だ。水利組合が大学や自治会と連携している地域もある。国が各地の成功例を調査し、各自治体と共有してほしい」と語る。

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2234057 0 社会 2021/07/26 00:58:00 2021/07/26 00:58:00 2021/07/26 00:58:00 5月に親子が亡くなったため池。事故後、「あぶない!」と記された看板が設置され、ロープが張られるなどした(香川県丸亀市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/07/20210726-OYT1I50002-T.jpg?type=thumbnail

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