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知られざる満州の悲劇「葛根廟事件」…壕に入りソ連軍が発砲、母親がつぶやいた「どうしようかね」

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 群馬県高崎市柳川町の高崎電気館で、太平洋戦争末期、満州(現中国東北部)で避難中の日本人が旧ソ連軍に強襲され、民間人1000人以上が虐殺や自決で亡くなった事件を伝えるドキュメンタリー映画の上映が始まった。映画「 葛根廟かっこんびょう 事件の証言」の監督を務めた同市出身の田上龍一さん(47)は1日に行われたオンライントークで「体験者が言葉に詰まるところまでを証言として事件をみてほしい」と語った。

 田上さんは、立教大在学中に8ミリフィルムでの映画製作を学んだ。その後、ニュース動画を編集する仕事に就いたが、自主製作の夢を抱えていた。

葛根廟事件について語る大島さん(左)と田上さん(東京都千代田区で)
葛根廟事件について語る大島さん(左)と田上さん(東京都千代田区で)

 生存者の少なさや悲惨さから多くが語られてこなかったこの事件を田上さんが知ったのは2014年8月だった。新治村(現みなかみ町)出身の大島満吉さん(85)が中心となって出版した証言集の発刊を伝える読売新聞のコラムに目を通した。「取材するまでこの事件を知らず、無知を恥じた」とつづっていた記者に共感した。

 翌年、証言を映画化したいと、一枚紙にまとめた企画書を大島さんに送った。「事件をなんで知らなかったのだろう。他の人もそう思うはず」という感覚に動かされた。生存者が現地を訪問する予定があることを聞き、同行を申し出た。

 現地で、当時を振り返る大島さんや、養父母のもとで育ち、残ることを選んだ女性らにカメラを向けた。「見た人が追体験できるような残っていくものを作りたい」。仕事の休みに時系列にした12人の証言の編集を進め、映画では多角的な視点で事件を浮き彫りにした。「突然戦争が始まり、平和に暮らしていた人たちに起きた悲劇を感じてほしい」と話している。

 上映は14日まで。問い合わせは同館(027・395・0483)へ。

当時9歳の男性、死線の縁に立った経験振り返る

 葛根廟事件に遭遇した当時9歳だった大島さんが、死線の縁に立った経験を振り返った。

 1945年8月、満州に攻め入ったソ連軍は南下を続けた。大島さんの一家6人を含めた興安総省の省都・興安街の住民は11日夜から避難を始めた。約1300人に上る避難民は、街から35キロ離れたラマ教寺院「葛根廟」を目指した。

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使い方
2255029 0 社会 2021/08/02 15:19:00 2021/08/02 16:55:42 2021/08/02 16:55:42 撮影の様子を振り返る大島さん(左)と田上さん(7月24日午後1時41分、東京都千代田区で)=武田実沙子撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210802-OYT1I50050-T.jpg?type=thumbnail

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