「帰還事業で過酷な生活」脱北者が北朝鮮政府に賠償請求…10月に口頭弁論

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 在日朝鮮人らを対象とした帰還事業で、北朝鮮に渡った後に過酷な生活を強いられたとして、現在は脱北して日本で暮らす男女5人が、北朝鮮政府に各1億円の損害賠償を求めた訴訟があり、東京地裁(五十嵐章裕裁判長)は16日、第1回口頭弁論を10月14日に開くことを明らかにした。提訴は2018年8月だが、同事業で北朝鮮政府の責任を問う初めての訴訟のため、3年間にわたって主張や証拠の整理などが行われていた。

東京地裁
東京地裁

 原告は1960~70年代に渡航し、2000年代に脱北・帰国した在日2世の70歳代女性や60歳代男性ら。訴状では、北朝鮮を「地上の楽園」とする触れ込みを信じて事業に参加したものの、日本出身のために差別を受けたり、餓死者が相次ぐ環境での暮らしを強いられたりし、基本的人権を抑圧されたと主張している。

 国際法には、主権国家が他国の裁判権に服さないとする「主権免除」の原則があり、10年施行の国内法でも、商取引や労働契約などを除き、外国やその政府機関などは日本の民事裁判権が免除されると規定する。

 しかし、原告側は「日本は北朝鮮を国家として承認しておらず、裁判権は免除されない」と主張。こうした主張の妥当性について、非公開の協議で地裁とのやりとりを続けていた。

 訴訟は原告5人の尋問を経て即日結審し、その後、判決が言い渡される見通し。

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