「☆五つを投稿するとギフト券」商品評価でやらせの誘い横行…アマゾン対応追いつかず

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 「星五つ」を投稿すればギフト券をプレゼント――。コロナ禍の巣ごもり需要で通販サイト「アマゾン」の利用が増える中、購入した商品に、そんなカードが同封されて届くケースが相次いでいる。出品業者が、レビュー欄の評価を不正につり上げるのが目的で、誘いに乗れば利用規約で禁じられた「やらせ投稿」になる。他の消費者を惑わす行為で、加担は禁物だ。(田中俊之)

偽情報や差別あおるサイトにネット広告、自動表示避けるため「排除リスト」…まとめサイトも
東京都内の会社の社長が購入した商品に同封されていたカード=画像は一部修整しています
東京都内の会社の社長が購入した商品に同封されていたカード=画像は一部修整しています

 <おめでとうございます! あなたは幸運な当選者に選ばれました>

 <先着3500名限定>

 多くのケースでは、期間限定の特典かのように装い、5段階で最高の評価の星五つを付ければ、500円~2000円のギフト券が受け取れるという内容が記されている。

 出品元は中国の業者が多く、小型の電子製品や周辺機器が目立つ。カードには「レビューを付けた画面の写真を送ってください」などと書かれており、購入者が星四つや三つを付けて送れば、業者側が五つに変更を求めることもある。

 ツイッターやフェイスブック上では、実際にギフト券をもらった人の「お得です」「ありがたい」との投稿が多数ある。

 アマゾンは規約で、対価をもらってレビューを投稿する行為を禁止している。不正と判断した投稿の削除などの措置を講じているとしているが、対応は追いついていない。

 レビューを巡っては、出品業者が、やらせ投稿の「書き手」をSNSで募集する手口が横行。こうした方法に加え、実際の購入者にも働きかけることで、さらに高評価を増やす狙いがあるとみられる。業者はアマゾン側に発覚しないよう、勧誘のカードを封筒に入れたり、商品と別に送ったりしているケースが多い。

 やらせ投稿は、レビューを参考にする人の選択をゆがめ、ルールを守っている業者に不利益を及ぼす。

 オフィス用品をアマゾンで販売する東京都内の会社の男性社長は、競合する商品のレビューを見て、不審に思った。出品業者の住所は中国・広東省になっており、短期間で星五つが大量に投稿されていた。

 購入すると、「ギフト券をゲットしよう」と記し、星五つを求めるカードが同封されていた。

 社長は「うちは品質やサービスを向上させ、高評価を得ようと努力しているのに、不正をしている業者に客を取られるのはおかしい」と憤り、「不正を『やったもの勝ち』の現状が放置されている。もっと厳しく規制してほしい」と話した。

信頼度計るサイト登場もAI活用

商品のレビューにやらせ投稿が含まれている確率を調べる「サクラチェッカー」=画像は一部修整しています
商品のレビューにやらせ投稿が含まれている確率を調べる「サクラチェッカー」=画像は一部修整しています

 利用者がウソのレビューに惑わされないためには、どうすればいいのか。

 やらせ投稿の特徴を分析し、各商品のレビューの信用性を計る複数の無料サイトが登場している。

 最も知られているのが、IT企業でシステムエンジニアとして働く男性が開発した「サクラチェッカー」だ。アマゾンに出品されている商品ページのURLを入力すれば、やらせ投稿が含まれている確率を示す「サクラ度」や「合格」「危険」といった判定結果が、自動的に表示される。

 男性は、やらせの協力者を募集するSNSの書き込みから、対象になっている多数の商品や出品業者を分析。そのデータをもとに、投稿期間の偏りや評価の分布、文章の自然さなど六つの項目から評価できるシステムを作った。

 AI(人工知能)に最新情報を学習させ、精度を高めているという。

 男性は、信用性が低いレビュー欄の特徴として▽短期間で大量の投稿がある▽日本語が不自然▽星五つと星一つが多く、偏っている――などを挙げ、「サイトを使わなくても、こうした点に注意すれば見抜くことができ、購入時の判断の参考になる」と話す。

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