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「コロナは富裕層の仕業」投稿に引き寄せられた居酒屋店主…[虚実のはざま]第4部 深まる断絶<2>

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感染対策拒否

 「マスク着用での入店はお断りします」

 居酒屋店主の男性が、新型コロナの感染対策を拒否する貼り紙をしたのは、今年3月のことだ。

昨年は廃業を覚悟したという居酒屋店主。「『とんでもない店だ』と批判もされるが、理解してくれる客もいる」と話す
昨年は廃業を覚悟したという居酒屋店主。「『とんでもない店だ』と批判もされるが、理解してくれる客もいる」と話す

 北日本の繁華街で30年以上、妻と2人でのれんを守ってきた。海鮮料理と夫婦の気さくな人柄が常連客に愛され、家庭的な雰囲気の店だったという。

 しかし、昨年春に緊急事態宣言が発令され、3か月間休業した。営業を再開したが、客足は戻らなかった。

 賃料の負担は重く、蓄えはどんどん減っていく。周辺の飲食店は相次いで廃業していった。「この店は僕らの生きがい。失うなら生きている意味がない」とまで思い詰めた時だった。妻が偶然、SNSで見つけた投稿に引き寄せられた。

 <実はコロナは世界の富裕層の仕業><小さな自営業者を潰し、資産を吸い上げるのが真の目的だ>

 客がいない店内で妻と2人、スマホを手にひたすら情報を集めた。同じような説を唱える投稿ばかりが芋づる式に目に入ってきた。「今までだまされていたのか」と憤りが募った。

 店のツイッターで「うちはマスク不要」と発信を始めると、遠方からの客が増え、売り上げは持ち直した。店主の行動は感染を広げかねない危険なもので、一部の常連客は離れた。だが店主は意に介さない。

 「コロナ騒動は仕組まれたものだ。国や役所に従ったら犠牲になってしまう」

「何かおかしい」

 陰謀論に共感するSNS上の投稿を調べると、自営業者とみられる人が少なくない。飲食業を中心にコロナ禍で特に我慢を強いられ、経済的に打撃を受けているという共通点も浮かぶ。

 首都圏に住む男性(56)は、2019年にゲストハウスの経営を始めたばかりだった。訪日外国人の需要を見込み、貯金の大半を投資した。軌道に乗ってきた直後、コロナで観光客の姿が消え、目の前が真っ暗になった。

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2355291 0 社会 2021/09/10 05:00:00 2021/09/10 10:40:02 2021/09/10 10:40:02 昨年は廃業を覚悟したという居酒屋店主。「『とんでもない店だ』と批判もされるが、理解してくれる客もいる」と話す https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/09/20210910-OYT1I50002-T.jpg?type=thumbnail

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