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コロナ軽症患者の搬送に苦慮する自治体…難しいタクシー・バス利用、行政に要請が集中

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 新型コロナウイルスの軽症患者の搬送に自治体が苦慮している。陽性者は、タクシーやバスの利用が難しく、行政に搬送要請が集中している。静岡県内の新規感染者数は減少傾向にあるが、都市部を中心に診療を終えた自宅療養者を帰宅させる際など、依然として搬送が必要なケースが多い。民間事業者が患者を搬送する「民間救急」やタクシー業者の協力を得るなど、態勢作りが急務となっている。

市職員が担当

患者の搬送に用いる浜松市の公用車。運転席と患者を乗せる後部座席が厳重に隔離されている(15日、浜松市で)
患者の搬送に用いる浜松市の公用車。運転席と患者を乗せる後部座席が厳重に隔離されている(15日、浜松市で)

 浜松市は、健康医療課の職員が軽症患者などの搬送を担当している。医療機関で受診を終えた患者で、車を持たない高齢世帯や外国人などから搬送を依頼されるケースが多いという。

 8月以降、新規感染者数の増加で業務が一気に 逼迫ひっぱく した。医療機関に救急搬送された自宅療養者を、診療後に公用車で自宅へ送る事例も増えた。こうしたケースが相次ぎ、多くの職員が搬送業務に追われた日もあったという。市の担当者は「感染者の入院調整などの仕事もあり、困り果てた」と語る。

 状況の改善を目指し、市は今年度一般会計の補正予算案に、新型コロナ患者の搬送委託費として1800万円を盛り込んだ。ただ、地元タクシー会社に要請したが、協力を得られたのは1社にとどまっている。別のタクシー会社からは、「従業員が感染すれば営業できなくなる。協力は難しい」との声が聞かれた。

少ない民間救急

 首都圏などでは、民間救急が利用されている。民間救急は、緊急性を要しないものの医療処置が必要な患者らを搬送しており、全国の消防機関が4月時点で1428事業者を認定している。だが、地方都市ではそもそも認定事業者が少ない。首都圏では100を超える都県があるが、県内は27事業者の認定にとどまる。また、通常は介護タクシーとして使用している場合が多く、感染リスクを恐れて搬送を断られることも多い。

 静岡市保健所も、軽症者などの搬送業務を市の車6台で対応し、警備会社と契約をして運転手を確保している。それでも必要な患者を回りきれないこともあるという。保健所には、医療機関から「タクシー会社に協力してもらえないのか」という声が届いている。市保健所保健予防課の担当者は「タクシー会社と交渉しているが、簡単ではない。善意に頼るか、行政で行っていくしかない」と話した。

県は業者委託

 一方、静岡県は9月から、県内4か所の保健所で民間業者に委託し、患者を搬送している。従来は県職員が搬送していたため、負担減につながった。

 県新型コロナウイルス対策課によると、対象は自宅や宿泊施設で療養している患者。健康観察などで体調の悪化に気づいた保健所が業者に連絡し、感染対策が講じられた車両で駆けつける仕組みだ。車両は、東部、中部、西部、富士各保健所に1台ずつ配備され、自宅やホテル、病院との行き来などにも使われている。今後、状況によって拡充も検討する。県の担当者は「人手不足の行政よりも、民間が行う方が効率的。必要な時に医療を受けられるようにしていきたい」と話した。

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2373405 0 社会 2021/09/17 10:27:00 2021/09/17 10:27:00 2021/09/17 10:27:00 患者の搬送に用いる浜松市の公用車。運転席と患者を乗せる後部座席は厳重に隔離されている https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/09/20210916-OYT1I50062-T.jpg?type=thumbnail

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