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「怖いから来て」大雨特別警報下で向かった民生委員が犠牲に…厚労省「見守りより避難優先」

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 民生委員を20年以上務める熊本県人吉市の女性(72)は昨年7月の九州豪雨で自らも被災。市が避難指示を出した後、冠水した道路を行き来し、高齢者や体が不自由な住民の家を回った。高齢者を公民館に連れていき、隣の平屋で暮らす住民を自宅の2階に避難させた。

 地域のために奔走したが、「若い人のように素早く動けず、速く走ることもできない」と体力の衰えも実感している。「自分の命は自分で守らないといけない」と危機感を口にした。

できることに限度

 田崎さんが亡くなった後の8月中旬、厚労省は避難情報が出ている地域で見守り活動が必要な場合は、民生委員が自ら対応するのではなく、状況を自治体に伝達することが重要との事務連絡を都道府県などに出した。同連合会も同時に、自身や家族の安全を優先し、率先して避難するよう全国の地方組織に通知した。

 ただ、西海市の担当者は「自治体は災害時、避難所の対応などに追われ、住民一人一人の要請に応じるのは困難。消防や警察を頼ることにハードルの高さを感じ、民生委員を頼る住民もいるのではないか」と話す。

 同連合会事務局の佐甲学さん(61)は「民生委員にできることは限られている。防災を地域全体の課題として捉え、住民と行政が有事の対応を共有するなど、平時からの備えが大切」と指摘している。

無報酬、なり手不足…高齢化が課題

 民生委員は厚生労働相から委嘱される非常勤の地方公務員(特別職)で、地域住民の生活実態を把握して相談に応じたり、助言したりしている。無報酬のボランティアで、なり手不足や高齢化が課題となっている。

 現在、活動している民生委員は全国で約23万人。世帯数や地域の実情を踏まえて設定された定数を約1万人下回っている。若い世代は日中働きに出たり、子育てをしたりしていて頼みにくいため、定年退職者や主婦への委嘱が多い。高齢化率は約7割に上る。

 全国民生委員児童委員連合会事務局は「65歳を超えて働く人が増えていることに伴い、民生委員のさらなる高齢化も懸念される。働きながら活動できる環境整備が必要」と訴えている。

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2392799 0 社会 2021/09/24 23:17:00 2021/09/25 14:51:12 2021/09/25 14:51:12 北村さんが見つかった用水路のそばには花束が手向けられていた(17日午後、西海市で)北村さんが見つかった用水路のそばには花束(右端)が手向けられていた(17日午後、西海市で) https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/09/20210924-OYT1I50139-T.jpg?type=thumbnail

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